Tomorrow is another day 22話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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部屋に2人で入り、麻子一人だったらアルコールを飲む分には


つまみはいらないと思っていたが、優人がいたので簡単なつまみを作った。


トマトのサラダと冷蔵庫に入っていたチーズをカットし、冷凍庫に入れてあった


枝豆をレンジで温めた。


その間、優人はキョロキョロと部屋を見ていたが、


「シンプルな部屋ですね。


最低限度の物しかないからまるでモデルハウスみたいです。」


「そうですか?あまり物を置くのが好きじゃないので


こうなったのかもしれないですね。」


コンビニで買って来たチュウハイをグラスに入れてテーブルの上に置く。


「やっぱり女性は違いますね。僕だったら缶をあけたらそのまま飲んじゃいますよ。


きちんとグラスには入れないですからね。」


麻子はくすくす笑いながら、


「今日、サボったの編集長には内緒にして下さいね。」


「もちろんです。じゃぁ乾杯といきますか。」


2人でグラスを合わせて飲み始めた。


「そう言えば渡したい物ってなんですか?」


「あぁ、これです。」


バックをゴソゴソと探して1枚のCDを取り出した。


それはDream come tureの『何度でも』だった。


「小林さんはドリカムはお好きですか?」


「えぇ、たまに聴きます。」


毎日の様に『朝が来る』を聴いては彼の存在を忘れようとして忘れられない事など


言えなかった。