スキャンダル!! 第2章 100話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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会社に行くとやっぱり報道記者がビルの前に大勢いた。


私が働いてた、会社に入るにはパスを通さないと入れないから


会社までは来ていなかった。


記者に囲まれるのも嫌だったから、私は裏口から会社に入った。


最初に私を出迎えてくれたのは上島さんはじめ、私の部署の部下達だった。


中畑君が私に向かって、


「あ、紺野部長。テレビで見ましたよ。結婚おめでとうございます。


って、もう『紺野部長』じゃないんですよね。『江川部長』って呼べばいいですか?」


「まだ仕事が続けられるかわからないのよ。


それに、もし仕事を続けられたとしても、旧姓のままで仕事は続けるつもり。」


「な~んだ。『江川部長』になると思ってたのに。せっかく国民的アイドルの


奧さんになったんだから、江川さんの苗字でもいいのに。」


「仕事とプライベートは分けたいのよ。今から専務達に仕事を続けられるか


聞いて来るつもり。子供もできたし、どうなるかわからないけどね。」


「俺達は紺野部長の下で働きたいっすけどね。」


「ありがと。じゃぁ私、専務達に会ってくるわね。」



今日は専務にアポイントを取っていたから、専務も以前の様に驚きもせず


むしろ歓迎ムードで私を迎え入れてくれた。


「紺野君、テレビ見たよ。結婚おめでとう。」


「ありがとうございます。」


「ここに来たって事は仕事を続けるかの相談なんだろ?


「はい。妊娠もしてますし、無理は出来ませんが、


やっぱり私は仕事が好きですから。」


「江川さんとの交際が世間に知れ渡ってしまった時は、記者が大勢来て


大変だったが、今じゃ慣れてしまったよ。」


「すみません。ご迷惑をおかけして。」


「なぁに。気にすることはない。それで仕事の件だがね。」


私が一番気になっていた話しになった。


どうなるんだろう…。