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スキャンダル!! 第2章から読む方はこちらから
専務は私に歩み寄って、肩をたたくと
「君の仕事ぶりは感心してるよ。
会社のみんなも記者の人達がいるのも慣れてしまったしね。
ご主人の理解がある様なら、ぜひ仕事を続けたまえ。
でも妊娠しているんだから無理は禁物だよ。」
仕事は続けられないと思ってた私にとっては、嬉しい言葉だった。
「ありがとうございます。出産ギリギリまで頑張ります。」
「頑張り過ぎは身体に悪いよ。程々にするんだよ。」
「そうですね。きっと彼も喜んでくれると思います。」
「しかし、紺野君が結婚までして母親になるんだもんなぁ。
仕事に対しては男勝りだったのなぁ。」
「自分でも驚いてます。まさかこんな人生を歩むなんて。」
そのあと、私が妊娠している事もあり仕事をどんな風に続けるか
専務と話し合った。
自宅に帰ると光と結婚式の打ち合わせをした。
すこし大きくなってきたお腹を隠す様なウェディングドレスを探すのも大変だったし
結婚式に誰を招待するかも2人して悩んだ。
結婚って色々大変なんだなぁ…。
今、思うと光の第一印象は最悪だった。その彼と結婚までしてしまった。
自分の人生だけど、人生って何があるかわからないものだ。
結婚式は軽井沢の小さな教会であげた。
私には父親がいなかったから、バージンロードは専務に頼んだ。
神父さんの誓いの言葉の後、指輪の交換をした。
光と付き合い始めてから、すでに指輪はもらっていたけど
やっぱりウェディングドレスを着てから、指輪をもらうと
ようやく結婚した実感が湧いてくる。
「友梨香。これからも一緒に幸せになろうな。」
「そうね。私と今、お腹にいる子とあなたと3人で。」
「子供は増やす事はできるぜ?」
「とにかく、あなたと家庭を築ける事がうれしいわ。これからもよろしくね。」
「任せとけって。」
私は紗由理に向かって、
「光と私を引き合わせてくれたのは紗由理だものね。紗由理には感謝だわ。」
「私も結婚したんだし、これからは家族ぐるみで仲良くしていこうね。」
私と紗由理は抱き合って、お互いの幸せを願った。
色々あった長い道のりだったけど、私はまた1つ新しい道が開けた気がして
光の腕に手を回し、教会の外で私達を歓迎してくれてる皆の元に1人1人に
挨拶をした。
私は光と一緒に幸せになれる事を願って。
Fin