しばらく光と高田君の事を忘れる為に光とは久しぶりにお酒を飲んでいたら、
チャイムが鳴った。多分、武内さんだろうな。武内さんかな?
インターフォンのカメラを覗くと知らない男が立っていた。
(誰だろう?ここはセキュリーがしっかりしてるから、
変な人は入れないはずだけど)
『どなたですか?』
『荒山新聞の田中と申します。こちら、紺野 友梨香さんの
御自宅でよろしいでしょうか?』
嵐山新聞と言えばスクープをいくつも取っているけど、
とても下品な新聞で有名だった。その新聞社がなんで私の家を知ってるの?
私が黙っていると田中と名乗った男はいやらしい笑い声を出して、
『隠さなくてもいいんですよ。江川 光さんもそこにいるでしょう。
僕は見たんです。エントランスから江川さんがこのマンションに入って行くのを。』
『どうやって、このフロアーに入られたんですか?
ここは住人専用のフロアーですよ。』