「そうね…。じゃぁ、明日も早いんでしょ。
もうそろそろ帰った方がよくない?」
「冷たいなぁ、友梨香ちゃんは。もうこんな時間だし、
今日は俺、友梨香ちゃんの部屋にお泊りしちゃお。」
「とっ、泊まるって。」
私が顔を赤くしてもごもご言っていると、
「なんだよ、俺ん家には泊まれても、友梨香の部屋はダメなのかよ。」
「だって、隣に紗由理の部屋があるし。」
「あ~、それなら心配ない。
もうすぐ武内さんが紗由理ちゃんを迎えにくるから。」
いつの間にそんな連帯プレーを男性陣はしてたんだろう。
人が深刻に悩んでいたと言うのに。そういえばさっき紗由理は、
『龍雄さんにお説教してもらう?』
と言っていた。あれは武内さんが来るのを知ってたからなのか。