「なんだよ。そんなに血相変えて。」
「なんだよじゃないわよ。あんな所で手なんて
振るから私達が付き合ってるのが、
もしかしたらバレちゃったかもしれないじゃないの。」
「だって、椅子の下からだぜぇ。しかも会議室の後ろの。ない、ない。」
「ところが気が付いた子がいたのよ。すっごい目付きで貴方の事睨んでた子、
いたの気が付かなかったの?」
「全然。」
なんてノーテンンキなの。私は言いにくい事を光に説明する羽目になった。
「あのね、言いづらいんだけどあの会議室の中にいた男の子、
高田君って言うんだけどね。彼から私、告白されてるの。」
光は驚くと思ったら何故か喜んでいた。なんで?
「さすが、俺の彼女だ!それだけの魅力があるって事だな。
それに先に気が付いた俺って先見の目があるなぁ。」
なんて言っちゃってる。ちょっとは嫉妬とかしてもいいと思う。
じ~っと光を黙って見ていたら、
「あれっ?なんか俺、間違った事言った?」
「ちょっとは嫉妬ぐらいしてれてもいいんじゃない?」
「嫉妬するも何も、友梨香は俺の彼女じゃん。嫉妬の余地もないよ。
どんな男が来ても俺と友梨香はベスト・カップルさ。そうだろ?」
「その自信がどこから来るのかがわからない…。」