OLと女優 78 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

「ゆ~りかちゃん、今、窓ガラスに寄りかかって電話してるだろ~。外見てみ。」


私は慌てて外を見た。ワゴン車から光が手を振ってる。


うそ~。


なんであんな所に光がいるのよ。そして周りの人達はなんで気がつかないのよ


私はバタバタとビルを飛び出し、光のワゴン車に乗り込んだ。


「やっぱり、来てくれた。俺は嬉しい!仕事で中々会えないだろ。


だから友梨香の職場だけでも見てみようと思ったら


ガラスごしに友梨香が見えたんだ。」


「…貴方の行動力には感心するわ。でも無謀過ぎるわよ。


ファンの娘達に見つかったらどうするのよ。」


「意外と気づかないもんだよ。実際、今も気が付かなかっただろ。」


そう話してる合間にも私の頬にキスをしようとする。


マネージャーさんはさりげなく無視してるし。


ホント、光ってキス魔よね。光を押しのけると、


「とにかく私は仕事中なの。もう、戻るわね。」


「なんだよ、せっかくの逢瀬を。」


「あのね、貴方に仕事がある様に私にも仕事があるの。


しかも部長っていう大事な仕事を与えられてるの。


それをほっとく訳にはいかないでしょ。」