OLと女優 69 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

プロポーズは嬉しい。


でも、今の仕事をしながらアイドルと結婚生活なんて今は考えられない。


光と結婚するなら仕事を辞めなきゃ。光はそんな私の考えを読んだかの様に、


「ゆり~かちゃん、俺と結婚したら仕事辞めなきゃいけないと思ってるだろ。」


「だって…。ファンの娘とかに恨まれたりしない?


仕事でも興味の視線で見られるのよ。不安だらけだよ。」


「確かになぁ、俺ってファンの娘多いし、恨まれるだろうな。


仕事もやりにくくなるだろうな。」


「光!私は真面目に考えてるの。それを茶化さないで。」


「茶化してなんかないさ。俺、友梨香に仕事辞めろなんて言ったか?」


「言ってない。」


「だろ~。キャリア・ウーマンの妻を持つアイドル。良いと思うけどなぁ。」


「確認だけど、光は本当に私と結婚したいの?」


「もちろんさ。ほら、俺達ってアイドル、アイドルって言われ続けて


ちょっと俺も有頂天になってたんだよね。そこで、友梨香の登場だ。


友梨香は俺をアイドル扱いしないでちゃんと叱ってくれた。


ダメな事はダメだって言ってくれた。そんな人初めてだったんだよね。


マネージャーまでも俺に遠慮してるのにさ。


だから、俺がぶれそうな時にしっかりした友梨香みたいな女性と


人生を共にしたいと思ったんだ。これじゃ理由にならない?」


「私は貴方の第一印象は最悪だったわ。なんてチャラい男なんだろうって。」


「そこまで言う?」


光は苦笑いした。