「どうして、貴方はうちにいるの?」
「そっ、そりゃぁ友梨香に会う為さ。」
「だって、貴方は国民的アイドルで私は普通の一般人なのよ。
紗由理とは幼馴染みで一緒に住んでるけど、
貴方は、私と世界が違うじゃない。」
私の声はどんどん大きくなって、最後の方には叫んでいた。
叫んだ私を光はそっと抱きしめて、
「友梨香。芸能人も一般の人も人を好きになるのは
女性と男は代わりないんだよ。俺は友梨香が好きだ。」
紗由理は私達の光景を両手を口元にもってきて、頬を赤らめながら、
何も言わず見ていた。
私は抱き締められた時一瞬逆らったけど、おずおずと手を光の肩に回した。
男性に抱き締められるなんて、何年ぶりだろう…。
そんな変な事を考えてしまった。ごめんね、光。
光は私が抱き締め返したのを確認すると私の片手を握り紗由理に、
「と、言う訳で俺達カップルになりました~。」
嬉しそうに宣言した。紗由理も紗由理で、パチパチと手を叩き、
「おめでとう。きゃ~。なんだか、私まで嬉しいわ。
これで龍雄さんと時々うちでパーティしましょうよ。」
私達のカップル成立を祝福してくれた。
でも、普通に街中を光と歩いたり出来ないんだろうなぁ。