OLと女優 46 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

私は芸能人のカップルの先輩でもある紗由理にデートの方法を聞いてみた。


「ねぇ、紗由理は龍雄さんとどんなデートしてるの?」


「ん?普通に街中を手を繋いで歩いたり、テーマパークに行ったりしてるよ。


別に変装もしてないし。変装する方が群がってくるもんだよ。」


「…はぁ。でも、私と光さん」


「いい加減『光』でいいんじゃない?」


紗由理は呆れながら私を見た。すると光は、


「なになに?俺の事、俺がいない時『光』って呼んでくれてたの?


すっげ~嬉しい。じゃぁ、俺も堂々と友梨香って言ってもいいよね。」


私の周りでぴょんぴょん跳ねている。私は額に手をあてながら、うなだれた。


光ってこんなに賑やかな人だったっけ?


コンサートでは一番歌が上手でソロパートが多くて、


クールなイメージがあったのに。


まぁ、徐々に慣れていこう。改めて紗由理に向かって、


「でも…えっと…光と私は芸能人と一般人だから、


その手は使えないんじゃない?」


「何言ってるんだ。別に悪い事をしてる訳じゃないんだから、堂々といこうぜ。


さっ、どこ行きたい?どこどこ?」


なんだか、振り回されそう…。