「投資マネーが動き出す」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~




日米欧そして中国などにおける悲観論が楽観論へ変わろうとする動きがみられます。
欧州ではスペインの支援要請が近いとの観測からユーロは上昇。更に、昨日はムーディーズがスペインの格付けを現在のBaa3に据え置くことを発表。ムーディーズは6月からスペイン格付けをジャンク級まで引き下げる見直しを進めていただけに、今回の据え置きは市場の安心感を高めました。スペイン国債利回りは低下しユーロは上昇。米国時間に発表された米9月住宅着工件数は87.2万戸と予想の77.7万戸を大きく上回るものでした。同時に発表された許可件数も大きく予想を上回ったことで米景気回復への期待が高まりリスクオンの動きが強まりました。また、NYの午後には30日の日銀政策決定会合で追加緩和が実施されるとの期待が高まり円は全面安。リスクオンで上昇していたクロス円は更にその勢いを加速させるなど市場には楽観的なムードが漂い始めてきました。
9月に始まった日米欧の協調追加緩和はここにきてその効果が現れ始めたとみることができます。市場には余剰マネーがだぶついておりその投資先を模索。資源国通貨や高金利通貨、そして売られ過ぎの通貨などへ資金が向かい始めたようにみえます。まだ、半信半疑ではあるものの、オージーや南アランドなどをみるとその兆候は見え始めています。
今日は中国重要指標の発表をこの後控えます。特にGDPは昨日温家宝首相が7-9月期経済状況は比較的良好であると発言していることから期待が高まります。先週まではIMFの見通しなどから世界的な景気減速への懸念が強まっていたものが、ここにきてセンチメントが変わり始めています。一時的なもので終わるとの見方もありまだポジションはそれ程偏っているようには見えません。流れに乗り遅れないようにしましょう。


<ドル円>
朝方から東京市場では79円台に乗せてきました。昨日の東京市場では79円手前で実需筋のドル売りが散見されたこともあり、売りの姿はあまり見えません。昨日のNY市場で日銀の追加緩和期待が高まったことで実需の売りレベルを一段上げた可能性があります。まだ円高懸念が払しょくされていないところも多く、それだけにドル円ロングはそれ程積み上がってはいないとみます。今回の上昇はクロス円の買いが主なものでドル円の上昇余力は大分残っているとみています。ただし、本格的は上昇には日銀の政策会合待ちとみています。暫く79円を挟んでのもみ合いが続くとみます。予想レンジは79円30銭~78円80銭。
今日のNY市場では


<ユーロ円>
スペインの格付けがジャンク級に引き下げられなかったことを受けユーロは対円対ドルでも続伸。9月17日に付けた戻り高値である103円85銭とほぼ同レベルまで上昇してきました。対ドルでも同日高値である1.3170に近づいたことから一部利食い売りがみられました。やや達成感が広がりつつあり、ここからの買いは慎重に行う方がよさそうです。完全に抜けきったところで再度買いを入れ方が確実です。抜けてくれば104円50銭付近が次のレジスタンスとみます。目先は103円80銭~104円00銭。目先サポートは103円60銭、103円30銭、102円90銭。

<オージー円>
80円から殆ど戻しもなくほぼ一本調子で上昇したことで買い遅れたところが多くいるようです。
底値は確実に上がったとみますが、一度揺り戻しが入ってもおかしくありません。
今日は11時に中国の重要指標が発表され、その結果次第では下押しのチャンスが来るかもしれません。昨日の温家宝首相の発言でGDPへの期待が高まるだけに、そのまま上昇というシナリオも十分考えられます。それ程強いとみられるサポートではないものの81円30銭付近では買いが並んでくるとみます。目先のレジスタンスは82円20銭、超えてくれば大台代わりの83円。