スペイン緊縮策でセンチメントに変化 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~




ギリシャやスペインの大規模ストライキなどで欧州不安が拡大する中でこの日はややリスク後退の動きがみられました。
欧州債務危機への不安が残る中でこの日ユーロ圏9月景況感指数やドイツの雇用などの悪化が示されユーロの下落は継続。NY時間に入り新規失業保険申請件数以外の指標が予想を下回ったことでリスク回避の動きからNY株式やクロス円全般に上値の重い展開となりました。その後、NYの正午にスペインが来年に向けて政府支出を8.9%削減するとした予算を発表。これによりスペインが救済を要請した場合の条件を見らせるとの観測が広がりユーロは上昇。欧州債務危機への懸念が一部和らいだことでリスクオンの動きが強まりユーロを中心にクロス円などが上昇。悲観的なムードが漂い始めていただけに市場はいつもより過敏に反応したようにも見えます。しかし、スペインの格付け引き下げやストレステストの結果を控えることや、ギリシャとトロイカ協議が再開するなど依然として欧州リスクは燻ります。
ただ、日米欧の追加緩和が打ち出された後の材料出尽くし感からの不安定な動きもそろそろ収まり始めてきたようにみえます。
来週は半期の始まりとなることから新たな動きがスタート。これまでの各国追加緩和前の調整の動きから元の流れに戻るか注目されます。



<ドル円>
だらだらとしたなだらかな下落が続き殆ど買い戻しがみられません。ドルショートのポジションを損切も利食いも入れるタイミングがないといった動きです。日銀の追加緩和が決定してからこの動きが始まりましたが、そろそろ終盤に近づいたと思われます。FOMCでQE3が発表された後にドルが上昇に転じる時のレベルが77円40銭付近という事もあります。半期末最後という事からそろそろ買戻しの入るレベルに近づいたとみます。


<ユーロ円>
日銀の追加緩和が決定してから6日続落し、昨日は久しぶりに陽線に転換。スペインの予算案により上昇に転じました。格付け引き下げやギリシャ問題も依然リスクとなりますが中国景気刺激期待など市場のセンチメントに変化もみられます。まだ、ドル円の底が見えないことから買いも慎重にならざるを得ません。戻しの高値目標は23.6%戻しの100円60銭付近。本日のNY 市場で発表される景気指標で予想を上回るようであれば101円付近までの上昇も期待できそうです。

<オージー円>
中国の地方政府の支出計画が約20兆元規模になるとの報道から中国景気テコ入れに動くとの観測が広がりました。前日に80円前半まで下落したオージー円は一部買戻しの動きが出始めていただけに、この報道で買いが加速。欧州時間に一旦は押し戻されたもののNY時間にスペインの緊縮策第5弾が発表され再び上昇。9営業日ぶりの陽線となりました。半期末も終了し来週から期初となることから流れに変化が現れる頃とみます。ただし、ドル円の下げもまだ継続し底が見えるまでは本格的な上昇は期待できません。
今日の予想レンジは80円75銭から81円50銭。