「米景気全般に回復基調を示す」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~



ドル円がひと月ぶりに79円台に乗せるなどドル円の動きが活発になり始めています。
昨日発表された米国経済指標は強弱まちまちの結果となったものの全般にセンチメントはリスク選考の動きが強まります。
NY時間に発表されたNY連銀製造業景気指数が-5.9と予想の+7.0を大きく下回り昨年以来のマイナスとなったことを受けドル円は下落。発表直前には79円台に乗せていただけに下落の勢いは強まりました。お盆で円絡みの商いが細っていることもドル円の荒っぽい動きに繋がったと考えられます。従って、その他の主な通貨に対してはそれ程影響がみられません。その後発表された米7月鉱工業生産は+0.6%と予想の+0.5%を上回り4か月連続のプラス。また、NAHB住宅価格指数も5年半ぶりの高水準になるなど、昨日の小売り売上も含め全般的にみると米景気の回復基調を示すものとなりました。
ダラス連銀のフィッシャー総裁は昨日、追加刺激策を講じても効果はなく政治的とみられる可能性があると指摘。米10年債利回りも上昇し日米金利差は3か月で最大となるなどドル高基調の動きが見え始めています。欧州問題が一先ず落ち着きを取り戻したもののドルの上昇によりユーロの上昇を抑える結果となっています。
本日は新規失業保険申請件数(予想36.5万件)、住宅着工件数(予想75.7万件)、そしてフィラデルフィア連銀景況指数(予想-5.0)が発表されます。悲観的な見方が後退するなか、これらの数字が予想通りかそれを上回るようであればドル高基調の動を更に確実にさせることになりそうです。


<ドル円>
79円には実需も含め売りが並んでいるとの観測もありましたが、それ程大きなものではなかったようです。流動性が低下する中でも79円台に乗せたことで買いの安心感が高まります。ただ、一目の雲の下限が79円10銭付近に位置し、直近高安の50%戻しが79円20銭付近となり上昇幅も限定的。まだ、市場には円高期待が残ることからドル買いにも慎重な動きが目立ちます。

<ユーロ円>
ドル主導の相場展開となりドル円とユーロドルは綱引き状態。98円の大台を目の前にもみ合いが収束してきました。対ドルでのユーロは1.2250の底を固めるか、或いは抜けるか微妙なところに差し掛かっています。ギリシャ首相は来週メルケル首相と会談し緊縮財政期間を2年延長要請するとの観測が広がったもののそれ程影響はみられませんでした。全般に欧州危機問題は後退し始めていることから、比較的ユーロショートの買戻しの動きが強まる可能性が高いとみます。

<オージー円>
昨日のNY連銀製造業景気指数の発表後に対ドルでオージーは上昇し、ドル円は下落しました。この動きはオージー円取引が主導ではなくドル主導の相場展開とみることができます。ただ、ドル円はその後買い戻されたものの対ドルでオージーは高止まり状態となっています。結果的にオージー円は陽線で終わるなどオージーの底堅さが確認されたといえそうです。ドル円の上昇が継続する中でオージー円は83円30銭付近を試す展開とみます。