追加緩和期待後退でドル全面高 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~


今週の注目材料の一つである米7月小売売上が+0.8%と予想された+0.3%を大幅に上回りました。4か月ぶりの増加となったことで米追加緩和期待が後退しドルが全面高となりました。4-6月の景気減速が暖冬の反動か、或いは本格的な減速に陥っているのかを見極める上で注目されていただけに市場は大きく反応。今日発表される消費者物価(予想0.2%)、米鉱工業生産(予想0.5%)なども前月を上回る数字が予想されます。これらも予想を上回る結果となれば更にドル買いに繋がると思われます。市場はドル主導の展開となるためクロス円は結果的に相殺されてしまうことからそれ程大幅な上昇は今のところ見られません。欧州危機への懸念は残るものの、米国景気への信頼が高まればリスクオンの動きが今後強まると考えられます。今週はお盆休みのため円の実需取引が低調になることから円絡みの通貨ペアの値動きは鈍りそうです。それだけに、方向感が見えてくれば一方向に動きやすくなります。特にドル円の動きに注目したいと思います。

<ドル円>
ひと月ぶりにやっと動き出しました。79円には実需の売り注文が並んでいるとの観測もありますが、それ程大きな額ではなさそうです。既に機関投資家なども含め休み前に売りを入れていたことで大分消化されているとみます。8月円高説もありこの近辺でドル売りが出やすく、もう少し時間がかかるとしてもいずれ上値を試しに行くとみています。今日のNY時間に発表される景気指標に注目。上値目途は50%戻しの79円25銭。

<ユーロ円>
ユーロ圏GDPは予想通りマイナス2%。イタリアやスペインの下げが影響したものの、ドイツは予想を上回ったことで市場は落ち着いた動きとなりました。
米小売り売り上げが予想を上回りドルは全面高。対ドルでユーロは軟調な動きが強まったものの、ドル円の上昇がそれを上回りユーロ円は上昇。結果的に力が相殺され押し戻されたものの、徐々に底が固まりつつあるようにみえます。96円80銭付近の底固めをしてから97円80銭付近を試す展開とみます。

<オージー円>
83円前半の上値が重く、昨日も小売売上が発表された直後に跳ね返されました。前日のユーロオージーの上昇などもありオージーの新たな買いがまだ見られません。日本勢からもお盆などでオージー円の取引が細っていることも上昇力の低下につながっていると思われます。目先は82円25銭~83円25銭レンジでのもみ合いとみます。米景気回復期待が更に強まればリスクオンの動きから新たな買いが入るとみます。