「市場のセンチメントは上向き」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~




前日に引き続き市場には楽観的なムードが強まりクロス円が全般に底堅い動きが継続。
前日にドイツ政府がECBの国債購入を支持する報道が流れたことで欧州危機への懸念が後退し、市場には安心感が漂い始めています。昨日はイタリアの4-6月期GDPが-0.7%となり緊縮財政による景気悪化が懸念される内容となりました。しかし、市場は予想の-0.8%を下回ったことを好感。また、欧州委がEFSFによる国債購入をどこの国も求める要請はないと発表しユーロは上昇。市場のセンチメントが下向きの時にはどちらもユーロ売りに反応したものが今回はユーロ買いに反応しました。
NY市場ではQE3への期待が燻る中でFRB内での不協和音が漏れ始めています。
昨日ボストン連銀のローゼングレン総裁が「雇用を押し上げるため相当な規模の景気緩和を無制限に実施すべき」と発言。一方で、ダラス連銀フィッシャー総裁は「新たな政策は間違い」「財政政策での行動を求める」とするなど真っ向から意見が対立。どちらにしても、メンバーの中で意見がこれだけ極端に分かれていること自体QE3の可能性は低いと考えてよいのではないでしょうか。いずれにしてもNY株式市場などは堅調な動きとなっていることからリスクオンの動きは暫く継続するとみます。今日から日銀の政策会合が始まりますが新たに二人の審議委員が加わることで保守的な日銀に変化が現れればドル円の底を押し上げる要因になります。

<ドル円>
78円を底にもみ合いが続き、穏やかな上昇チャネルを形成してきました。明日の日銀会合では新たな追加緩和策はほぼ間違いなく打ち出されないと予想され、市場はその結果をほぼ織り込んできたとみます。リスクオンの動きからクロス円が全般に買いが強まりドル円でのショートが溜まりやすくなってきたようです。昨日も結果的に円高を狙ったドル円のショートが炙る出される場面も見られました。78円80銭~78円10銭レンジのどちらかを抜けるとすれば下抜けを予想する人の方が多く、だからこそショートが溜まりやすいとも言えます。79円付近には実需も含め新規ドルショートメークなどの売りが並んでいると思われますが、市場はそれを試しに行くか注目。


<ユーロ円>
前日に続き昨日も97円80銭付近で押し戻されました。ここから96円70銭を下回るようであればダブルトップを形成することになりますが、ユーロ買いの勢いはまだ強そうです。
欧州ソブリン問題は今後も継続するとの見方は変わらず基本的なユーロショートはまだ相当残っています。相場の流れとしては上値を試す展開が継続しているとみます。97円80銭を上抜けるのは時間の問題とみています。97円を底に次のレジスタンス61.8%戻しにあたる96円60銭付近を試す展開を予想。

<オージー円>
RBA会合では予想通り3.5%の政策金利を据え置き。声明文では「国内経済が緩やかに成長しており現在の政策金利は適切」としたことで次回の利下げ期待は後退。発表直後の市場の反応はほとんどなかったものの、15時ちょうどに纏まった売りがみられました。どうも最近15時や24時といった時間に相場が急激に動きくことが多く見られます。この時間帯はオプションのカットオフタイムであることからオプション絡みの玉が出ているようです。これは一時的な動きになることが多く、振り回されないように注意。
昨日スイスの外貨準備額が前月から11%増加したことが昨日明らかとなりました。金額的には4060憶スイスフラン分のユーロを介入で買ったと思われます。中銀はそれをオージーなどに振り分けているといわれオージー買いを促す要因になります。
今日は、やや速度調整の動きからもみ合い後、再び83円ミドルから後半を試す展開を予想。