「もう一段調整の動きも」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~



先週の米雇用統計の結果が予想を大きく上回り市場にはリスクオンの動きが強まりました。
週明けの東京市場でもその勢いが残りクロス円などが上昇。しかし、仲値後にドル円を中心にクロス円などの利食いなどを中心とした売りが強まりました。サマーバケーションなどによる市場の流動性が低下する中で非農業部門雇用者数の増加はサプライズとなり急速に上昇。時間や値幅の調整の動きが目立ちました。ユーロや豪ドルなどはフィボナッチの38.2%戻しのレベルまで下落。調整幅としては一先ずヘルシーな戻しといえそうです。
先週はFOMC会合から始まりECB理事会、そして米雇用統計とビッグイベントが並んで発表されたことで今週はその結果を租借する週となりそうです。
ドル円は雇用統計の発表前のレベルまで戻すなど他の通貨と比較して最も大きく下落しました。それは、今週行われる日銀政策会合では米国に倣って追加緩和を見送るとの観測が高まったためと思われます。しかし、それは既に織り込んでのことで如何にドル円が売りの対象になりやすいかを示すものです。しかし、今回は二人の審議委員が加わったことでコンサバの日銀の動きに変化が現れるか注目されます。
今日はRBAの政策会合で利下げが見送られると予想されます。今回の相場展開でオージーの存在感は非常に高まりました。リスクが高まる時には売りが強まったオージーが今回は最もパフォーマンスの高い通貨の一つになりました。これまでのリスク通貨から安全で魅力的な投資通貨となったかもしれません。スイス中銀の外貨準備高が高まる中でユーロからオージーに資金をシフトする動きもオージーの底を上げる要因です。オージー円はクロス円の先行指標になっているといえます。
今週は中国の重要な経済指標も多く発表されることからオージーの買いも慎重になりそうです。もう一段の調整の売りが入る方が寧ろヘルシーな戻しとなり、買いやすくなるのですが。

<ドル円>
市場の円高への見方は根強く、ドル円は先週の雇用統計発表前のレベルまで戻され往って来い。やや売られ過ぎの観もあります。先週はユーロやポンドなどがドル売りになる中でドル円だけが上昇したことから、売りを仕掛けやすかったとも言えます。しかし、ドル円の上昇はドル買いという訳ではなくクロス円の買いが大きく影響したとみればそろそろ下げも終わりに近いとみます。78円付近を固めてから78円ミドル付近までの戻しはそれ程難しくなさそうです。

<ユーロ円>
ドイツ政府がECBの南欧国債購入に対し支持する姿勢を示したことでユーロに対する安心感が広がりました。これまでの動きからドイツ連銀の反対もいずれ政府の意向に傾くと考えられ、ユーロの底は近いとみます。ただ、先週の上昇幅が大きくここからもう一段下の96円40銭付近への戻しか、或いは時間調整が必要とみます。


<オージー円>
RBAが政策金利を本日13時半に発表します。声明文で次回に利下げの可能性を示すか注目されます。先週は他の通貨に先駆けた動きが目立っただけに、今日も他の通貨の先行指標になるとみます。やや調整の売りが足りないような気がします。今週は中国の重要指標発表を控えることから、もう一段の調整の売りが出やすいとみます。先週のイベントリスクによりポジションを縮小の動きもあり今回の上昇で買いそびれたところも多くみられ、下げ幅は限定的とみます。
あくまで調整の域であれば82円30銭付近までの戻しも期待できそうです。