昨日のNYは連休明けとなり先週発表された雇用統計の結果を嫌気しNYダウは1万3千ドルを割り込みました。為替市場ではドル円が買い戻されたことでクロス円が全般に買いが強まったものの、全般にドル安の動きが目立ちました。米国追加緩和への期待が強まったためとみられますが、NYダウはこの日は下落して終わるなどいつものと少し異なる動きがみられました。それは連休明けということが影響しているのかもしれません。そうであれば、今日明日にも株価は下げ止まり追加緩和期待から再び上昇に転じることになると考えます。
オセアニアや欧州のほとんどの国が休場ということもあり本格的な連休明けは今日からといことになり、昨日の動きは一旦頭から離しておく方がよいかもしれません。
今日は日銀の政策会合が開かれますが、市場は日銀展望を発表する次回27日に実施するとの観測が強く、今日は追加緩和へのアクションはないと予想されます。しかし、海外の一部では前回の短観結果から期待する動きもあり発表後は売りを仕掛けてくる可能性もあり注意したほうがよいでしょう。ただし、先週の薄商いのなかで下落しただけにここからの下げ幅は限定的とみられ、むしろ窓を埋める買いが最終的に入りそうです。
先ほどバーナンキ議長講演が行われましたが、先週の雇用統計に関しての発言は見られませんでした。議長は市場が追加緩和を期待する時にはそれを抑えようとし、逆に後退する時には悲観的な見方を強めようとする発言が目立ちます。今回は米経済への悲観的な見方が強まらないように敢えて言及しなかったのかもしれません。今日のNY市場ではアトランタとミネアポリスの連銀総裁講演が行われることから、それらの発言が注目されます。
FRBは先月には米景気回復期待とギリシャ懸念の後退により追加緩和期待が急速に後退したものの、先週の雇用統計で再び緩和期待が強まりそうです。日銀はその動きを見極めながらの政策運営となり、その温度差が今後ドル円の流れに影響することになりそうです。
ドル円は80円を割り込むようであれば市場のセンチメントが再び円高に傾くということを日銀も承知していると思います。その手前で何らかの行動をとることになるのか、いつものように期待外れになるのでしょうか。今回は政治的な圧力もあり、80円台では何らかのアクションがあると考えます。