「FOMCと日米金利差」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

東京市場では昨日朝方に前回の安値81円88銭を下回ると損切を巻き込みながら81円55銭まで売り込まれました。米国の景気回復に伴い米金利が上昇し始めていることで日本の長期債利回りが上昇しているとの指摘もありました。日本の金利上昇幅が米金利よりも大きいという見方というのはどうでしょうか。単に、円ポジションの巻き戻しが入った理由が見当たらないのでこじつけたとしか思えません。結局NY時間に公開されたFOMCでの内容からドルが上昇しドル円は寧ろ83円近くまで上昇したことを見てもわかります。
FOMC議事録で「景気が勢いを失うか、インフレが2%を下回る状況が続きそうな場合には追加刺激策の実施が必要になりうる」と指摘するメンバーの数が前回よりも減少。メンバーはまた、2014年遅くまで政策金利をゼロ%付近で維持するとの方針を修正する情勢についても話し合われたことが明らかとなりました。ただし、多数のメンバーは方針を変更する条件が整っていないとし、見通しの大きな変更はないとするなど市場の過度な反応を抑えようとする意志が感じられます。しかし、市場はQE3への期待が後退したことでドル買いが強まり長短金利もこの日は上昇しました。ドル円は結局83円付近まで上昇するなど下値リスクはかなり後退したとみてよさそうです。ただ、クロス円の動きをみると依然としてレンジ内での動きが続いていることからドル円の上値も目先は限られるとみてよいでしょう。米国景気の動向も住宅や消費関連指標などが予想を下回るなど米景気の回復も平たんではないことを示すものです。当面は追加緩和の可能性は後退したもののいつでもその話はぶり返すといった相場が続くと思われます。
しかし、株価などを見ても穏やかな回復の流れは確実に進んでおりドル高円安方向は継続するとみてよさそうです。
今日は米ISM非製造業景況指数やADP雇用統計がNY時間に発表されますが、市場は景気回復への期待が高まってきたことから寧ろ予想を下回った時の反動がありそうです。
今日明日は欧米の連休を控えそろそろ最後の手じまいに入るタイミングとなり、ポジションの修正などから荒っぽい動きが予想されます。その後は金曜日の雇用統計まで様子見となりそうです。