「調整の調整」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~


昨日も前日に引き続きバーナンキ議長の講演が行われ市場の期待を抑える発言がみられました。
先月末にバーナンキ議長が雇用など景気見通しをこれまでよりも前向きに評価したことからQE3への期待が後退。
長期金利の上昇が始まると同時にドル買いの動きが強まったことへ、議長は市場の過度な期待を抑えようとする狙いがあるようです。
議長はこの日のテレビインタビューで「8.3%の失業率は高過ぎる」「FRBはどの選択肢も排除しない」「ガソリン価格は大きな問題」「住宅市場がFRBにとって大きな懸念」「勝利宣言するのは時期尚早」など市場を戒めるような発言が相次ぎました。
発言通り昨日発表された住宅価格指数や消費者信頼感指数は米国景気の回復の強さがまだ本格的ではないことを示すものでした。
しかし、全般的にみると穏やかな回復の兆しは確実に見え始めていることも確かです。
市場は元々せっかちな性格があることから、議長はその動きを抑えようとしていると考えられます。
しかし、長期金利やドルの上昇の流れは始まっておりその流れを確認するために今後の米国経済指標を見極めることになります。
欧州債務問題もここにきてほとんど市場の反応は見られず、市場はリスクオンの動きは続きます。
これまでの過度な悲観論からの戻しもだいぶ消化したことで、その調整の調整がここにきて目立ちます。
ユーロ円は111円台に再び乗せたものの再び押し戻されダブルトップを形成。
豪ドル円も87円ミドル付近で押し戻されたことでヘッドアンドショルダーを形成しつつあります。
ドル円も84円台を付けた後82円を底に持ち直しているものの目先時間調整に入った可能性があります。
暫く米国景気指標を見極めながら値幅か、あるいは時間調整が続きその後に再び流れが始まるとみます。