「穏やかなドル安継続か」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~





先週から今週にかけて市場参加者が少なく全般に値動きは乏しいもののドルはリスク回避の後退から穏やかな上昇が継続するものと思われます。
先週実施されたECBによる3年物資金供給を実施した事で欧州金融機関の年越しの資金不足への不安が後退しました。
今月に入り大手格付け期間が欧州各国の格付け引き下げ見直しの動きから欧州ソブリン問題への懸念が強まっていたところだけに、ユーロにとって下支え要因となりました。
また、先週発表された米国経済指標では改善の兆しを示すものが相次いだことや、米国与野党協議で給与税減税の2カ月延長も決まった事で一先ず安心感が広がりました。
欧州金融機関への不安感と米国景気減速後退などから、これまでリスク回避として買われたドルが穏やかな下落が先週からみられます。
この傾向はクリスマス明けの今週も特に大きな材料が出ない限り継続するとみてよさそうです。
ドル円は北朝鮮の金正日死去に伴い軍事的示威活動に出るとの憶測も燻りアジア市場ではリスクの高まりが継続すると見られドル円は底堅い動きが予想されます。
ただし、年明けからイタリア国債大量償還を迎える事や、欧州債務各国の格付け引き下げ懸念が高まる可能性があり、再びリスク拡大からドル買いユーロ売りに転じかねません。

今週も市場参加者が少ないだけに、事あれば一気に流れが変わりやすく緊張感は最後まで続くとみられ油断は禁物です。
特に29日に行われるイタリア国債入札はECBの3年物資金供給による銀行の国債購入動向が試されるだけに注目されます。

ドル円の予想レンジ:78円60銭~77円60銭