有事のドル買い円買い | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

昨日は日本が勤労感謝の日でアジア市場は静かな1日になるかと思っていましたが、とんでもありませんでした。
北朝鮮が韓国に対していきなり砲撃を行った事で俄かに朝鮮半島に緊張が走ると同時にドル円が一気に上昇しました。
他のクロス円など一切動きが見られない事からドル円だけを買い上げた事になります。
これは邦銀など地震と一緒で、有事に際し自動的に買いを入れる(ポジションをニュートラル)マニュアルの様なもので一時的な動きになる事が多いようです。
結果的に数時間後には元の83円前半のレベルに戻り、NY時間には寧ろ82円80銭まで下落。
結局北朝鮮の動きは目先のドル円のショートを炙り出し、寧ろ売りやすくしてしまった様なものでした。

これまで有事のドル買いは同時に円も買われる事が多くみられ、今回も市場はその動きに沿って動いたということになります。
しかし、朝鮮半島の緊張はどう見ても円が有事に買われるというのは変な動きではあります。
確かに、これまで何度も北朝鮮が軍事演習などにより日本海に緊張が走る事があっても結果的に日本には何ら変化は見られませんでした。
しかし、今回の韓国への攻撃は53年の休戦以来の攻撃でありこれまでの有事とはケタが違うように感じます。
少なくとも円を買っていくというのは如何なものでしょうか。

昨日は米国のGDPやFOMCなど重要な指標やイベントがあったにもかかわらず、アイルランドと北朝鮮の問題に目が移ってしまったのか余り反応しませんでした。

第3四半期GDPの改定値は2.5%と2.0%の速報値から上方修正されました。
好調な自動車販売が影響したことや、貿易赤字が縮小した事が寄与したようです。
ただ、伸び率から言えば過去に比べると半分のスピードではありますが、予想を上まった事も確かです。
アイルランドの問題や北朝鮮などの世界景気に対する懸念が強まっている時だけにネガティブな反応になりやすいようですが、実際は米国にとっては明るい兆しとなります。


明日は米国の感謝祭でNY市場は休場となり金曜日も半休で実質連休を取るところが多いようです。
ポジション的にはそれ程ここにきて偏っているとも思えませんが、ヘッジファンドなどは11月決算で最後の調整が入る可能性もあります。
今日のNY市場も昨日に引き続いて波乱含みの展開になりそうです。