The Wonderful World of Disney | The Wonderful World of Disney


The Wonderful World of Disney



いよいよベールを脱ぎ始めた東京ディズニーシー15周年。早朝のパークでは、ジェット隊やカイト隊による水上パートのリハーサルが行われ、フォーメーションなどの真相が明らかになってきました。カイトやパイロがあがることは分かっているものの、使用されるバージはまだお目見えしていません。ヴィランズ・ワールドようにバージの組み立てが遅れて、入念なリハーサルが行えないなんてことになると、4月15日以降のパフォーマンスにも大きく影響が出るかもしれませんね。



元ダンサーがとあるメディアに語った話では、ここ数年は時間外労働にあたる早朝や深夜のリハーサルも行わず、ぶっつけ本番でオンステージに立つようなダンサーも現れているらしく、ますますオリエンタルランドのブラック事情が伺えます。値上げしたわりには大した昇給になったわけでもなく、少ない人数でいかに運営していくかという究極のコストカットに踏み切っており、キャストや出演者の人手がいなくなるのも時間の問題かなぁと思います。そもそもリピーターを切り払う策が取られている以上、いろんな面で右肩下がりになるのが見えていますけどね。



同じく15周年を迎えたUSJでは、新アトラクション「ザ・フライング・ダイナソー」がオープンし、今後任天堂とコラボしたエリアが登場するなど、TDRとは真逆で、多額の投資により過去最高の入園者数を記録しています。任天堂エリアの増設により、パークの拡張用地が確保できなくなるため、今後どういった形で拡大していくのか、混雑によるキャパシティをどう緩和していくかがポイントになってきそうです。東のテーマパークをギャフンと言わせるような策が展開されれば、西のテーマパークはさらに魅力的になってくるはずです。我ながら西のパークの今後の動向に期待します。



あらゆる面でコストカットやイベントの使いまわしを行い、体験価値や顧客満足度を下げつつある東京ディズニーリゾートもボロが出始めています。これはゲストだけに限らず、従業員として働くキャストやショー出演者からもブラックの実情が流出し、常連客のみならず、メディアを通じて一般のゲストの耳にも入ることもしばしば出始めています。



必死になってディズニーランドを日本に誘致した努力家たちの名誉を傷つけないためにも、ディズニースピリッツを見なおしていただきたいですね。多額の投資によって成長し続ける西のテーマパークとコストカットによる衰退し続ける東のテーマパーク。同じ15周年を迎える両パーク、行けるとしたらあなたはどっちを選びますか?(笑)



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2015年にストームライダーがクローズする発表があり、それに続いて2016年にパークチケットの値上げ、ビビディ・バビディ・ブティック2号店出店に伴うディズニーギャラリークローズと悲しい発表が相次いできました。2014年に遡れば、ミシカやミスティックリズム終了といったニュースもあり、東京ディズニーリゾートの変革期というべきか衰退期というべきかというラインに入ってきています。


2016年1月に発表されたパークチケットの値上げは、競合他社ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに対抗するように同一の7400円に設定されました。値上げした経緯に関しては「体験価値が上がったから」としていますが、そんなわけはなく、さまざまな意見が出ています。


2015年度の第三四半期の決算発表においても入園者数は減ったもののチケット収入等において増収の結果となりました。すなわち、値上げしても一人当たりの客単価が上がり、増収が見込めると判断したためでしょう。この説がもっとも有力とされています。この勢いで行くと、入園料だけで一万円を超えてもおかしくはありませんね。


二つ目は、混雑緩和説です。パーク内はすでに飽和状態であり、今後拡張・改修工事を進めていくとなるとこれ以上入園者数を上げることが難しくなるため、思い切った値上げをすることで、お金を出せない層を切り捨てようとしていると思われます。どのみち、一人あたりの客単価は上がることに変わりないでしょう。とある調べでは東京ディズニーリゾートの顧客満足度は減少傾向にあり、混雑による体験価値の低下が要因ではないかと言われています。


三つ目は、昔からパークに通う人や通っていた人をズバッと切る説です。ストームライダーがクローズすることが発表された2015年、運営会社には非難が殺到しました。それもそのはず、アトラクションのあるポートディスカバリーのメインアトラクションでもあり、テーマポートの中心である存在をクローズすることはエリア全体をなくすことにもつながりかねなかったからです。SNS上では電子署名による署名活動が行われたようですが、決定事項がゆえに棄却されています。翌年2016年2月にはディズニー映画やディズニーアニメーションに関する展示場「ディズニー・ギャラリー」とドローイングクラスをクローズすることが発表され、これまた常連客を中心に非難が殺到しました。この2つの発表からうすうす読み取れるのは、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーを心のそこから楽しんでいるコアな層を切り捨てる意向が読み取れます。レギュラーショーを衰退させているのも、こうしたリピーターを減らすのが目的の可能性がありそうです。



<ストームライダークローズに伴うさらなる悲劇>
2016年5月にクローズすることが決まり、早くも乗り納めという方も出てきている中、OLCは暴挙に出ました。それは、2機あるストームライダーのうち、片方の1機(入って右側)をすでにリニューアルし始めたのです。TDRのインフォメーションセンターからもすでにリニューアルのためのクローズであることを明かしています。これには呆れました。



ストームライダークローズであれだけ炎上したあげく、1機による運営によりアトラクションの回転効率を半減させたのです。閑散期とはいえ、連日待ち時間が3ケタになる異例の事態になっており、5月のクローズシーズンに混雑と混乱を招く火種をつくったということはいうまでもありません。これがリニューアル工事の納期が間に合わないことが真の理由であれば、許されないことですね。そもそもリニューアルオープンは2017年春ですし、2016年の頭から内装工事に取り掛かる意味が正直分かりません。何はともあれ、クローズするまでは1機しか運営していないため、最後に乗り納めをしようと考えている方は極力ファストパスを入手して乗ることをおすすめします。



<ディズニーギャラリーはどうなる?>
東京ディズニーランド内に新規オープンするビビディ・バビディ・ブティックの犠牲となったディズニーギャラリーとドローイングクラス。移転の発表もないため、跡形もなく消えるでしょう。ディズニーの世界が好きな方にとってはディズニー作品やキャラクターがどのように作られているのか、最初はどういうコンセプトでつくられていたのかなどを原画を通じて知ることができたまさにディズニー好きの聖地ともいうべき場所でしょう。しかし、一般の方のほとんどは目に触れられることのない場所であり、そこで開催されている世界で唯一有料のドローイングクラスも限られた客層にしか定評がなかったのも事実です。



利益を優先して考えるのがお好きな運営会社にとっては、無駄な場所と低収益の施設をつぶして、客単価をあげられる施設に変えてしまったほうがいいという結果になったのでしょう。ジブリやポケモンなどのアニメーションに人気が高い日本ですが、その製作の過程を知りたいという人はごく少数と、日本人には馴染みのない施設であったことが伺えます。ですが、ディズニーギャラリーのような展示は、どこかディズニーホテルの片隅にでも残してほしいなぁと思うのが本音です。



東京ディズニーランドは、ディズニーアニメーションからまた一歩遠ざかって遊園地化へと進んでいくのでしょう。ファンタジーランドにオープンするならまだしも、ワールドバザール内にディズニーギャラリーを潰してオープンすることをディズニー側がOKを出したことにもびっくりです。



<非日常のパークはどこへ?>
あまり考えたくはないのですが、2009年4月にオリエンタルランドの社長が変わってから東京ディズニーリゾートは大きく変わりました。2009年1月に発売開始されたキャンパスデーパスポートは、春休みの学生と卒業した最後の思い出を残す卒業生にヒットし、同時にパーク内を学生服で楽しむ連中が出てきました。私が中学生だったときまでは、制服での入園が断られていたのに対し、今では必ずといっていいほど制服のゲストがいます。私が語るのもの変ですが、今の高校生や大学生の世代は、SNSの普及をもろに受けており、誰かの真似をして投稿することがひとつの文化になろうとしています。それがすべて丸く収まる話であればいいのですが、パーク内で芸人のネタをしたり、立ってはいけない場所に上って写真を撮ったり、シンデレラ城の前で寝転がったり、またまたコスプレ姿で園内を歩いたりと純粋にディズニーパークを楽しみたい姿には思えない学生が後を絶ちません。2014年頃まではキャストが注意する姿が目立っていたのですが、今はそのキャストすら配置されないほどカットされているので、学生からしてみればやりたい放題の状態です。Twitterのプロフィールに学校名や制服・カバンに校章があれば調べてその学校に一報を入れることができますが、数が多すぎで話になりません。飲酒ツイートとかであれば、問答無用で学校と警察に通報しますけどね♪



学生のみに関わらず、キャラヲタやダンヲタといった迷惑ゲストの影響も出ており、運営側とのいたちごっこも続いています。本来のパークの楽しみ方が変わってしまったことも悲しい現実ですが、それを見放している運営の現状にも悲しいの一言です。まぁ、ジェットやカイト目当てで通い出したお前が言うなという話ですが(笑)



<レギュラーショーはこれ以上増えない?>
東京ディズニーリゾートを運営しているオリエンタルランドが公式に発表している情報からは、ショー製作費が右肩下がりに減少していることが読み取れます。大規模で壮大なハーバーショーは今では昔話であり、ダンサーなどの出演者のコストカットが行われていることが目に見える形となりました。



OLC側はデイタイムレギュラーハーバーショーを行う予定はなく、季節毎に応じたショーを展開していくと発表しています。15周年から始まるレギュラーショーはなく、1年限定の「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」があるくらいで、夏・秋・冬のショーは昨年からの使いまわしイベントとなっています。レギュラーショーとして開催されていたマーメードラグーンシアターやハンガーステージはリニューアルされているものの、映像などの演出を強化するかわりに出演者が半数以上カットされる面が出ており、OLCのコストカットは止まりません。



いずれは夜のファンタズミック!も終了なんて発表がくるのも時間の問題かなと思っています。操船キャストの人手不足で1年間バージの数を減らして公演を続けるくらいなら別にあってもなくてもって感じですが...。



ここ最近ではバレンタインナイトや七夕イベントと称して、パークチケットつきの有料ショーが登場しており、増収が見込まれることから今後もこうした課金ショーが主力となっていく気がします。値上げするわりにはチケット代に含まれる“体験価値”は減少しているのは気のせいでしょうか。



<値上げ後のパークはどうなるか?>
極端に空く日と混雑する日の波が激しくなると予想しています。極端に空くというのは、リピーターが減るからです。私の周りやTwitterのフォロワーさんを見ていると、今年4月の値上げ以降年パスを更新または作成すると考えている人は1/3まで減っています。また、FacebookやLINEなどの実名つながりでは、「ますます行きにくくなった」「もう行かなくてもいいか」という声が出ており、値上げ負けか体験価値負けか今後の動きが面白くなってきました。年パスを更新しない一番の理由は「魅力あるショーがないから」との意見が圧倒的でした。この時点ですでに体験価値という言葉はないですね(笑)



ワンス・アポン・ア・タイムもアナ雪バージョンが出ただけで、ハロウィンやクリスマスといった季節感のアレンジがないうえに、一度に鑑賞できる人数(鑑賞エリア)が限られているため、ごく一部のゲストにしか楽しめないのも人気が衰えた原因でしょう。現に、レギュラーショーのほとんどにおいて、常連客の「待ち」が減ったという現地情報もあり、少しずつではありますが、リピーターが減っていることが読み取れます。


混雑する日は三連休の中日や夏休みなどの休みシーズンに来園客が極端に偏ることが予想できるため、日によって入園者数の波が激しくなるでしょう。運営側も人手不足と最小人数での強行運営に踏み切るでしょうから、ショップやレストランでなかなか列が進まないというお決まりの状況は改善されないと思います。




ランドやシーの年間スケジュールを見ても、春(イースター)・夏(散水)・秋(ハロウィン)・冬(クリスマス)のイベントがパターン化している上に、例年と衣装や楽曲が変わるだけのイベントに投資できないとの声を聞きます。つまり、ショーを鑑賞するリピーターが減ることが大きく予想できるため、平日土日を問わず、入園者数が減少することが見込まれます。このペースで行くと2017年4月のタイミングでも値上げがあるでしょうからさらに行きにくくなりそうです。OLC側は、独自の価格戦略でチケット料金を設定していくとしていますが、何かと理由をつけて値上げしていくんでしょうね。



<PS騒動はリピーター排除対策になるのか>
4/15より、プライオリティシーティング(以下、PS)対象のレストランが事前予約制となります。これは、従来スタンバイという形で入店への待ち列ができていたものが、すべて予約制による対応に変わるということです。対象のレストランは、比較的値段の高い店舗に限られるので、キャンパスデーなどの若い世代を中心にした一般ゲストには特に混乱はないでしょう。年数回以上通うリピーターならまだしも、一般のゲストや外国人観光客にとってはパークのレストランに行っても入れない事態となる懸念があるほか、予約枠に対するドタキャンが多発すれば、運営にとっても逆効果でしょう。このPS事前予約制の背景には、キャスト不足による人員配置の見直しやレストラン運営を行う上での「効率」が優先されたように思えます。


2016年の「アナとエルサのフローズンファンタジー」からクリスタルパレスレストランが事前予約制による対応を行っていたこともあり、こちらのテストがうまくいったことを受けての横展開といったところでしょう。TODAYにも記載はありますが、現地で写真を見てから行きたいと思ってレストランまで行っても、予約制だから入れないということを知るゲストが後を絶えない光景が早くも予想できます。このことを受けて、比較的料金帯の安い店舗にゲストが偏り、混雑が圧迫する懸念もあります。TDSでいうとザンビーニブラザーズ・リストランテやニューヨーク・デリといったレストランです。これらのレストランでは、すべてのレジがフル稼働することはもはや珍しくなり、客席は空いているけど料理を買うのに長時間待たされます。私はこれが嫌でパークフードやレストランを避けていたのですが、こちらの対策は行われないようです。東京ディズニーランドのトゥモローランドテラスなどの大型レストランでも混雑期には長時間の待ち時間に加えて、地べたに座り込んだり、レジャーシートを敷いて食べ始めるゲストが出始めるのがお決まりになりました。おそらく、こうした光景には目を瞑り、客単価の高いPS対応のレストランの回転効率を上げて、利益を伸ばそうというのが裏の狙いなのかもしれません。


このPSに加えて、キャラクターグリーティングを実施しているホライズンベイ・レストランでは、これまで時間無制限(実質食事終了するまで)だったものが、「60分」に制限がかかる&PS事前予約制という条件が加わり、キャラヲタさんに対する追い出しがかかっているように思えます。1時間というとキャラクター1匹ずつがきれいにまわる時間です。通常のグリーティングとは違って、グループにつき写真1枚の制約がないため、これは別にいいんじゃないかと思いますが、落ち着いてゆっくり食事をしたい人にとっては嫌な思いをするでしょう。もともと日常や時間の感覚を忘れて楽しめる非日常の空間が広がるディズニーパークとは一変、どこぞの私立高校のような時間にもルール(制約)にも厳しい遊園地へと衰退していくんでしょうね。



<上海ディズニーランドは東京ディズニーランドの競合になるのか?>
最後に、2016年6月16日にグランドオープンを迎える上海ディズニーランドについて触れておきます。数年後にはアジア最大のディズニーパークへと発展することが期待されている上海ディズニーランド。Twitterでは、ディズニー公式アカウントより内部の様子が次々と投稿されており、着々とオープンの日が近づいています。ディズニー社の発表によると3月頭の時点で全体の90%が完成しているとのことです。



この上海ディズニーランドから入園料金が段階的に分かれました。最も安い金額は2016年9月以降の平日で、日本円に換算すると約6800円です。私個人的にはワンデーチケットで一万円を超えるのではと予想していたのですが、東京ディズニーリゾートにも十分対抗できるだけの値段設定であることが伺えます。この発表後東京ディズニーランドの入園料は一日7400円に値上げしました。その反動が、中国人観光客をはじめ、TDRから心が離れたゲスト層が流れていくことを心の底から願っています(笑)


上海ディズニーランドは、ディズニー社からの直営であり、運営会社がオリエンタルランドの東京ディズニーランドとは大きく異なります。ショーやパレード、そして今後拡張が見込まれるエリアを含め、未来が読めないほど可能性を秘めています。ショー製作費をことごとく抑え、イベントの使いまわしを行っている東京ディズニーリゾートと比べれば、ケタ外れの体験価値を生み出してくれることは間違いないです。入園者数やリピート率を必死で上げるのに努力してきた1990年代から2000年代はじめにかけて展開されてきた数々のイベントショー、東京ディズニーランドの黄金期とも言われたころに比べれば、今は使いまわしのイベントや人件費が抑えられたショーしか展開されていないのも事実です。また、フランチャイズであるがゆえに、東京ディズニーリゾートオリジナルのアトラクションというのは片手で数えられるほどしかなく、ほとんどが海外パークからのコピー商品に過ぎません。ストーリーを無視すれば、同じ乗り物やキャラクターに会えるだけの場所などというくくりでみれば、オリジナルのアトラクションはひとつもありません。それがフランチャイズならではの欠点とも言えます。


競合となるUSJはもちろんのこと、日本にあるテーマパークや上海ディズニーランドには頑張っていただき、東京ディズニーリゾートの運営が危機になる状態まで落としていってほしいものです。学生のようなことを言わせてもらえば、私自身はディズニー社に対してロイヤリティを支払いたいのであって、運営会社であるオリエンタルランドに利益を落とす気はないです。この先良い方向で見直しをかけてくるか、さらにコストカットを踏み切るのか、答えは見えていますね。


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上海ディズニーランドの開園に伴い、早くも香港ディズニーランドが打撃を受けます。これは、中国本土からの観光客やリピーターが上海ディズニーランドに流れるからです。香港ディズニーランド側も、上海ディズニーランドオープン以降は入園者数や直営ホテルの稼動率が下がることを覚悟しているとのことですが、パーク拡張や施設のリニューアルを構える準備はできており、今後の香港ディズニーランドの発展にも期待が高まります。いずれも2016年のどこかのタイミングで香港と上海に足を運ぶ予定ですので、このブログでも魅力を伝えていければと思います。


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上海ディズニーランドは2016年6月16日グランドオープン!東京ディズニーランドにはない魅力がたっぷり詰まった日本から最も近い海外ディズニーパーク、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。