データ分析&グラフ作成7 | 眼科医と眼科専門MRのためのデータ分析あれこれ!!

眼科医と眼科専門MRのためのデータ分析あれこれ!!

かれこれ20数年の間、眼科領域専門のデータ分析に携わってきた経験の備忘録です。
一般的なデータ分析の内容も書きますが、眼科にこだわって書いていきます。

おはようございます

今日からノンパラメトリック検定と呼ばれる検定手法の説明に入ります。
先ずは分析するサンプルデータを作りましょう。
このデータは異なる手技の手術を別々の患者それぞれ50人に実施し、手術前と4週後の
小数視力とその変化量を記録したものとお考えください。

#Data03
n1 <- 50
n2 <- 50
set.seed(808)
ID_1 <- round(rnorm(n1, mean=210000, sd=37000))
ID_2 <- round(rnorm(n2, mean=310000, sd=37000))
ID <- c(ID_1 , ID_2)
Group <- c(rep("OPE_1",n1), rep("OPE_2",n2))
a <- c(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,12,15,20)
VF_1 <- sample(a/10,n1,rep=T,prob=c( 1, 5,12,40,15,10, 9, 5, 3, 0, 0, 0, 0))
VF_2 <- sample(a/10,n2,rep=T,prob=c( 1, 5,15,40,12,10, 9, 5, 3, 0, 0, 0, 0))
VF_0W <- c(VF_1 , VF_2)
VF_3 <- sample(a/10,n1,rep=T,prob=c( 0, 0, 0, 1, 5,12,45,15,13, 9, 0, 0, 0))
VF_4 <- sample(a/10,n2,rep=T,prob=c( 0, 0, 0, 0, 0, 3, 5,25,40,19, 5, 3, 0))
VF_4W <- c(VF_3 , VF_4)
Data03 <- data.frame(ID,Group,VF_0W,VF_4W)
Data03$VF_dif <- Data03$VF_4W - Data03$VF_0W

注:Data03をフォローして以後の検定を実施いただく場合、結果の数値は私がお示しするものと
異なる可能性もありますので驚かないでくださいね。
(同じ結論に至ると思いますが、実力不足で同一データを常に作成するプログラムが
作成できていないためです。)

先ずはData03の頻度分布を確認してみましょう。
Data03が分析可能となっている状態で、EZRのメニューから「グラフと表」を選択し
「サンプル背景データのサマリー表の出力」を選択します。


変数選択画面で群別する変数でGroup、カテゴリー変数でVF_0W、VF_4W、VF_difを選択して
カテゴリー変数の検定方法は自動選択、出力先はデフォルトのままで「OK」ボタンを
クリックします。


出力欄は下記のようにGroup毎にVF_0W、VF_4W、VF_difの頻度分布、%、検定結果が
表示されていると思います。
このデータで見るところ検定方法は自動選択であればFisherの直接確率法が選択される
みたいです。


さらにData03をドットチャートでグラフ化してみます。
Data03が分析可能となっている状態で、EZRのメニューから「グラフと表」を選択し
「ドットチャート」を選択します。


変数選択画面になるので、目的変数でVF_0Wを群別する変数でGroupを選択して
「OK」ボタンをクリックします。


下記のドットチャートが表示されます。


同じ操作で目的変数をVF_4W、VF_difに順次変更すると
下記のグラフが得られます。



データが得られたら、先ずはグラフや頻度分布表で視覚化することはとても重要です。
次回はWilcoxonの符号付順位和検定について記載する予定です。