こんにちは!
1カ月以上のご無沙汰です。
最近はRで機械学習や混合モデルやStanを使って統計モデリングをしているので
ご無沙汰しておりました。
今回はJMPで1変量分散分析(One-way repeated measures ANOVA)の指定の仕方
について説明したいと思います。
サンプルデータとして、点眼剤を50人に12週間投与し、0、4、8、12週における
眼圧の推移を記録したデータを使って説明いたします。
流れとしてはEZRでサンプルデータを作成する→CSVファイルに変換し保存する
→JMPで読み込む→データを成形する→One-way repeated measures ANOVAを実施する
です。
手順1
下記のプログラムをEZRのRスクリプトウインドウにコピーして、コピーした
プログラム部分をマウスで選択して、実行ボタンをクリックします。
n <- 50
set.seed(722)
ID <- round(rnorm(n, mean=210000, sd=37000))
IOP_0W <- round(rnorm(n, mean=25, sd=2))
IOP_4W <- round(rnorm(n, mean=23, sd=2))
IOP_8W <- round(rnorm(n, mean=21, sd=3))
IOP_12W <- round(rnorm(n, mean=19, sd=3))
Data01 <- data.frame(ID,IOP_0W,IOP_4W,IOP_8W,IOP_12W)
手順2
出来たData01をEZRにデータセット(分析対象ファイル)として認識させるために、
赤矢印の<アクティブデータセットなし>を左クリックして、データセット選択画面
を表示させます。
そしてData01を選択してOKボタンを押してください。
手順3
「アクティブデータセット」メニューから「アクティブデータセットを
エクスポートする(Text形式) 」を選択します。
ファイルの保存先を聞いてきますので、任意のフォルダーに任意の
名前.csv(例:Data01.csv)で保管してください。
これでCSVファイルの準備は完了です。
手順4
JMPで保存したCSVファイルを読み込んでください。
下記のように表示されると思います。
手順5
Data01は横方向にデータが並んでいるのですが、One-way repeated measures ANOVAを
実施するためには、縦方向に並んだデータが必要になります。
まず、JMPの「テーブル」メニューから「列の積み重ね」を選択します。
列の選択からIOP_0W、IOP_4W、IOP_8W、IOP_12Wを選択し、積み重ねる列に入れます。
そして、「新しい列の名前」の所の積み重ねたデータ列にIOP、元の列ラベルにVISITを
入力してOKボタンを押します。
下記のデータが得られたと思います。
本データについて若干ファイル上の指定を変更します。
IDについては連続変数から名義変数に変更します。
VISTIについてはJMP上で扱う順序を変える必要があるので
列名の「VISIT」を選択し、右ボタンクリックして「列プロパティ」→「値の順序」を
選択して
値の順序を下記のように変更します。
手順6
手順5の指定が終了したら、データについてOne-way repeated measures ANOVAを
実施します。
「分析」メニューから「モデルのあてはめ」を選択します。
IOPを選択して「Y」に指定します。
VISITとIDを「モデル効果の構成」に指定します。
VISITとIDを「モデル効果の構成」に指定した後に、IDを変量効果にしていします。
まずモデル効果の構成の中でIDを選択して、「属性」の赤い三角ボタンから[変量効果]を
指定します。
これで「実行」を押すと、レポートの「固定効果の検定」に時点(VISIT)における
有意差検定の結果が出力されます。
また、P値が出ないのですが、Tukeyの多重比較もできます。
効果の詳細の下にあるVISITの左の赤▼をクリックして
「最小2乗平均のTukeyのHSD検定」を選びます。
有意な組み合わせは赤字で表現されています。
以上、よろしくお願いいたします。