眼科医と眼科専門MRのためのデータ分析あれこれ!! -2ページ目

眼科医と眼科専門MRのためのデータ分析あれこれ!!

かれこれ20数年の間、眼科領域専門のデータ分析に携わってきた経験の備忘録です。
一般的なデータ分析の内容も書きますが、眼科にこだわって書いていきます。

こんにちは

今日はJMP11以降のWilcoxonの符号付順位検定の計算方法が変更になったことを

お伝えいたします。

SAS社に確認とすると、「JMP11以降ではデータにゼロの値がある場合、Pratt 法を

使って処理するようになった」とのことでした。

ただ、SAS本体ではPratt 法を使っていないということでした!!!

同じ会社が販売している解析ソフトでSAS本体のWilcoxonの符号付順位検定の結果

とJMP10以前の結果は一致してJMP11以降は一致しない。

これってどうか?と思っています。

もちろんRのwilcox.exactとSASとJMP10の結果は一致します。

サンプルデータ

data1 <- c(1,1,0,0,0,0,0,1,0,0,0,1,0,1,0,0,0,0,0,0,0,1,1,0,0,0,0,0)

 

Rの場合

install.packages("exactRankTests")

library("exactRankTests")

wilcox.exact(data1)

で計算すると

        Exact Wilcoxon signed rank test

data:  data1

V = 28, p-value = 0.01562

alternative hypothesis: true mu is not equal to 0

Tests for Location: Mu0=0

となります。

 

JMP10の場合

値は0.0156となります。

 

SASの場合

proc univariateで「Pr >= |S|   0.0156」です。

 

JMP12の場合

P値は0.0057となりました。

 

JMP12のWilcoxonの符号付順位検定??です。

それではまた!

ほぼ2カ月ぶりです。

ご無沙汰しております。

 

10月11月と本業がなぜか忙しく、ついついさぼってしまいました。

「数回にわたりEZRに関連する書籍の紹介をさせていただきます。」

と宣言したものの初回のみで止まっており反省しております。

 

再度記載いたしますが、ご紹介する本は新谷 歩 先生著「みんなの医療統計」です。

副題に「12日間で基礎理論とEZRを完全マスター」とあります。

中身をすべて解説してしまうとよろしくないので、

参考になると私が独断と偏見で感じたところをご紹介いたします。

 

今日は4日目と5日目の内容をご紹介いたします。

4日目は先生方がよくお悩みになる「統計テストの選び方」について記載されて

います。

5日目はStudentのt検定とマンホイットニーのU検定について、

EZRを用いて実施する方法です。

4日目はいきなり、試験デザインに関する7つの問いに答えるだけで

「適切な統計手法が選べる」という刺激的な内容が書かれています。

内容を拝読すると、「比較試験において」という縛りがあるように感じます。

つまり、一群の前後比較の試験デザインではこの問いは使えない感じです。

それはさておき、比較試験であれば7つの問いに答えるだけで適切な統計手法が

選べるというのはとても良いことだと感じます。

先ず、問いと適切な検定手法のTableが55頁あり、

その後の頁にそれぞれの問いの説明が記載されています。

61頁にはよくご質問をいただくパラメトリック検定とノンパラメトリック検定の

違いが記載されています。

 

5日目で一番重要だと思うのは68頁の第一パラグラフです。

こちらには検定の基本的原理が記載されています。

S/N比(シグナル/ノイズの比)の解説で、こちらが統計的検定の基本骨格です。

それではまた!

こんばんは!

本ブログが医療・介護のジャンルでTOP50にランクインいたしました。
PVをいただいた皆様に感謝いたします。
今後も精進いたしますので、末永くお読みいただきますよう
お願いいたします。