ラベンダー医学応用 | forestwalkingのブログ

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2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。

Lavandula angustifolia, or Lavandula officinalis
■ラベンダーを医学的目的で使用

ラベンダーの芳香は石鹸、シャンプー、消臭剤に使われてきた。ラベンダーの語源はラテン語 Lavandulaで「洗」うという意味です。 ローマの公衆浴場でラベンダーの花や葉で体を洗ったことから出ているといわれています。 そのために、浴用剤として身と心を洗うのに使われてきました。手作り石けんにラベンダーを配合しているものをみかけます。 肌を清潔にするという目的で用いていたのでしょう。

しかし、このラベンダーは古くから伝統医療用途で、不眠症、怒りとうつ病改善、疲労改善に使われてきたのも事実です。 臨床研究では、ラベンダーの匂いを嗅ぐと精神的に落ち着くということがわかっています。 いわゆる鎮静効果として用いられています。水蒸気蒸留のときに生成する酢酸リナリルの効果といわれていますが、 その他の微量成分も関与していると思います。 ラベンダーは伝統医療で古くから使用されてきましたが、主に酢酸リナリルに起因する匂いに特徴があります。 そのために、天然の精油に酢酸リナリルの合成油を添加されることもあります。 リナロールと酢酸リナリルは空気中の酸素により容易に酸化され、また、 質の悪い合成油には不純物が含まれておりアレルギー症状の原因にもなります。

化学合成による医薬品が開発されてきたのは19世紀になってからです。 それまでは、植物に含まれる化学成分を利用して医薬品にしていました。お茶として煎じて飲むことも利用法のひとつでした。 水蒸気蒸留法の開発で精油が大量生産されるようになった西暦1000年ごろから、精油の医学的利用が広まったのです。



■ラベンダー精油の生理学的効果

ラベンダーの新鮮な花から精油が採れます。 農場ではラベンダーの花が満開になる前に摘み取るのです。農家は忙しいころです。 この精油が古くから医学的用途で使われているのです。 医学的利用では、ラベンダーの100%天然物の精油を入手することが必要です。 交配種には真正ラベンダーの生理学的効果はみられないのです。 フランス以外で、メディカルユーズのラベンダー精油を入手することは容易ではありません。 精油のボトルに用途が明記されていないので入手しにくいのです。

ラベンダーの不眠症、ハゲ、怒り、ストレス、術後の痛み改善効果について、数多くの研究が報告されています。 ラベンダーはマッサージに使われるようになってきています。これも拡大的な意味で医学的応用になります。 眠りにつけないような休むことができない人々に、まくらの中にラベンダーの花を一杯に入れたものでした。 最近のアロマテラピーでは、頭痛、神経過敏、落ち込みなどにラベンダー精油で芳香浴をします。 ラベンダー精油に抗菌、抗微生物効果があることもわかってきた。

ラベンダー精油はフランスでは医療用医薬品で臨床例も積み重なっています。 日本では雑貨品なので臨床試験で生理効果が確かめられているわけではありません。



■ラベンダーの医学的使用上の注意

子供にはラベンダー精油を適用しないでください。 ラベンダー精油は希釈して使ってください。 小さな傷の皮膚に塗布することができますが、大きく口が開いた傷口に塗布してはいけません。 通常は、1%濃度で使いますが、2%濃度でも使用できます。濃度については専門家に問い合わせてください。

大人に対しては、ラベンダー精油を内服することができますが、用量については専門家にお問い合わせください。 2-3カップの熱湯に2-4滴のラベンダー精油を滴下して、蒸気を吸ってください。不眠症、頭痛、うつ病が改善されるでしょう。 このとき、胸や目にヒリヒリした痛みを訴えるひともいます。

小匙にいれた植物油に1-4滴のラベンダーを入れて外用剤に使えます。 ラベンダー精油を経口摂取することは危険でもあり、吸入か外用剤で使ってください。



■ラベンダーの副作用

ラベンダーの活性化合物にベニフィットがあっても、副作用もあります。肌がヒリヒリしたり、吐き気が出たりの副作用があります。 好ましくない生理効果を副作用と呼んでいるにすぎないのです。 副作用については専門家に聞いてください。用量を下げて使うことをすすめます。つまり、施術では濃度を低くしてください。 1%濃度であれば副作用はないでしょう。 アレルギー症状も出たりします。妊娠中、授乳中はラベンダー精油に近づかないでください。



■ラベンダーの化学成分

ラベンダーの成分表では、リナロール 20-35%、酢酸リナリル 30-40% が含まれていることがわかっている。 花が満開のときに刈り取るとリナロール分が多くなる。リナロールはテルペンアルコールなのでヒーリング効果はある。 酢酸リナリルは植物に含まれていないが水蒸気蒸留の過程で生成する。これにもヒーリング効果があるという。 しかし、ヒーリング効果は医学的には説明できる生理効果ではない。 多くの生理効果を合わせてヒーリング効果といっているにすぎないのです。 ヒーリング効果のある化学成分はリナロールと酢酸リナリル、それだけだろうか。 その他に微量成分は多く含まれている。微量成分の医学的効果まで詳細に調べられていない。 化学成分どうしの相乗効果やクウェンチング効果までいわんや。



■ラベンダーは動物薬として利用

ヨッロッパでは家畜の飼育にラベンダー動物薬を使用している。ヒーリング効果があるので動物はよく育つという。 動物薬として承認されているので、ラット・マウスを使った安全性試験もあり、馬などを使った臨床試験も行われている。 これらは、ラベンダーのひとへの応用につき利用されている。