アロマテラピー精油と香料の違い | forestwalkingのブログ

forestwalkingのブログ

2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。


アロマテラピー精油と香料の違い

■アロマテラピー精油と香料

アロマテラピー精油とは人体に吸収される可能性のある用途で使うものです。 アロマテラピー精油と香料の決定的な違いは、アロマテラピー精油は効果・効能を求めるが、 香料は化粧品などに微量に添加するもので効果・効能は求められない。 しかし、最近ではアロマテラピーに用いられる精油が化粧品に配合できるようになり (GRAS)、 アロマテラピー精油と香料が近くなった気がするが、 今でもまったく違う。化粧品では今まで精油は香料としての成分表示で配合されていたが、 今では精油名たとえば「ラベンダー油」などの表示が認められている。

アロマテラピーはそもそも医師が行ってきた施術で、場合によっては精油を経口摂取する。 しかし、香料は合成香料も使われることがあり、経口摂取や皮膚塗布もしない。化粧品の着香を目的とする。 香料全体はアロマコロジーともよばれて、アロマテラピーと区別されている。 香料は医学的効果・効能を目的としていない。

香料にも精油が用いられているが、アロマテラピーに用いられている精油と品質は異なる。 フランスではボトル表示に明記されている。異なる販売ルートで売られている。 医療用精油には化学成分表が添付されているのが通常だ。添付されていない精油は香料用と思った方がよい。

日本では精油ラベルに施術用と香料用の区別なく同じ品質のものが売られているが、 一般に香料用の精油は低品質なので低価格で取引されている。



■食品添加物としての規制

精油は食品添加物として加えられることがありフレーバーとよばれる。

1956年、WHO(世界保健機関)は、JECFA(FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives:食品添加物の合同専門委員会)を設立して、 JECFAは、ADI(Acceptable Daily Intake:許容一日摂取量)を算出している。 動物を用いて慢性毒性、急性毒性、発がん性、催奇形性などがリスク評価され、 健康へ影響を与えない量であるADI (Accecetable Daily Intake) が算出される。

1962年、コーデックス委員会(FAO/WHO合同食品規格委員会、CAC:Joint FAO/WHO Codex Alimentarius Commission)が設立される。 食品の国際的な規格を策定している。

日本では、 2005年6月1日現在、指定されている添加物は361品目、既存添加物名簿に収載されているもの450品目、 天然香料が600品目許可されている。 安全性は、ADIと実際に摂取している量を比較するリスク評価により判断される。 食品添加物一日摂取量調査結果により安全性が確認されている。



■精油は天然香料用途として輸入

アロマテラピーと香料の境界が分からないのは、アロマテラピーで使われている精油は香料または雑貨品として輸入されている。 ときに、食品添加物として輸入されている精油もある。

食品衛生法では、食品の加工及び保存の目的で加えられるものすべてが食品添加物であると規定している。 そして、食品添加物は、「指定添加物」「既存添加物」「天然香料」「一般飲食物添加物」の4つに分類されている。 精油は天然香料だ。

食品添加物で使用する場合は、厚生労働省の許可を得なければならないが、 天然香料と一般飲食物添加物は、許可無く使用することができる。 精油はたいていは外国産なので当地での使用方法が参考になる。 レモンセントティーツリーオイルは、オーストラリアで食品の着香料として使用されている天然香料に該当すると考えられている。 レモンセントティーツリーオイルを着香料として使用する場合と殺菌効果がある防腐剤として使用する場合がある。 精油を内服するメディカルアロマはレモンセントティーツリーオイルの殺菌効果を利用するものだ。 表示ラベルでは、食品添加物の物質名を表示しなければならない。 レモンセントティーツリーオイルは、レモンセントティーツリーオイル、レモンセントティ-ツリー油又は、 レモンティーツリー油と表示すれば良い。 食品添加物は、用途名を併記しなければならないが、香料として使う場合には、用途名を書く必要がない。 たいていのアロマ用の精油は用途が書かれていないので、天然香料として使うものと特定される。 アロマでの利用は本来目的ではないと考えられる。



■精油流通の実際

ある情報筋によると、日本で流通している精油の98%~99%は香料用の精油といわれています。 輸入販売業者は施術用と書いていますが、実際は加齢油です。 アロマテラピーに使われている施術用精油(成分分析表付き精油)は、極くわずかな量しか流通していないのが現状です。 植物栽培は天候などに影響を受け、年毎に香りが微妙に変化します。 香料用の精油はいつでも同じ香りがしていなければ商品にはなりませんので常にメーカーの決めた一定の香りに調整しています。 しかし、一定の香りに保つために合成香料を混合すると加齢油扱いになり、アロマテラピー施術に使用するには危険です。 精油に成分分析表がついてないのであれば香料用にお使いください。

合成香料が含まれている精油もどきはエッセイシャルオイルまたは精油と呼ばないのです。 厳密には、100%天然物を精油と定義しています。 実際はそのような加齢油が精油としてデパートなどで流通しているのが現状です。



■アロマテラピストと調香師

以上述べてきたように、アロマテラピストと調香師は違う商売だ。 フランスではアロマテラピストはいないので香料の精油は調香師が調合している。 医師がアロマテラピーをやっているので、施術用精油は薬剤師が管理している。

日本では民間資格のアロマテラピストが精油を調合している。 調香師はフレーバーなどの食品添加物を調合している。 日本では香水の産業がないから調香師は日の目をみない。 それぞれの国の事情で仕事内容が違う。