効率的な上達方法　（在り方シリーズ11）

おはようございます！

自然体クリエイターの奥本です　(*^▽^*)

すっきり晴れて気持ちいい朝です。

では、早速ですがメルマガ「心の北極星」第56回の内容をお送りします☆

◆前回の思い出し

前回は、コーチャブルな人（在り方シリーズ10）という在り方をご紹介しました。

「コーチャブルな人」とは、「コーチを受け入れてもいいという態度を持った人」のことで、そのコーチとは、あなたの周りにいる全ての人のことを指しました。

この在り方を実践すると、成長速度が増し、成果を出すのも早くなります。

今まで通りの考えにこだわった結果が今の自分です（私も含めて）。
よって、プライドを横に置き、自分の考えに固執することなく、よいと思った事はどんどん実行に移すことで成果が出るのは、当たり前のことなのですね。

コーチャブルと聞くと難しいですが、
ただ、今までどおりの自分の考えを手放すだけでいいのです（４回前の在り方手放す人（在り方シリーズ7）を参照）。

ここで変わりたくないという抵抗や、新しい行動に対する恐怖に出会うかもしれませんが、その内面をつぶさに観察するといかに自分の考えにこだわっているかがよく解るので、面白く感じるかもしれません。
そうなると、無意識の行動（習慣化された自分の考え）を扱えるようになります。

◆今回は「効率的な上達方法」

「コーチャブルな人」という在り方の２回目は、賢いものの教わり方についてご紹介します。

【師を選ぶ】

これが最も大切です。

なぜなら、最初にものを習う時が一番、吸収率が高いので、師の力量と教え方によって、技芸の土台となる基本動作の良し悪しが決定してしまうからです。
（次項の「守・破・離」を読めば、師の選択の重要性がより解ります。）

そこで、師の選び方のポイントは

　「その道のできるだけトップから学べ」

ということです。

例えば、１時間当たり、5千円の先生と3万円の先生なら3万円の先生を選ぶ、
マスターオブマスター（師を教える師）が初心者にも教えていることが判れば、一般人を教えるマスターではなく、マスターを教えるマスターに習いにいきます。

特に　「その道で生きていくんだ！」　「この道を究めたい！」

と強く考えているならいるほど、トップに習うことです。

「あなたがもし、よい師と巡り会えたなら、その時点で道の半分まで来ている。」

と言われるくらいです。
師の選択は重要です。

【守・破・離】

守破離　(しゅはり)ってご存知でしょうか？
「守・破・離」とは、師に学び始めてから、ひとり立ちしていくまでの道を表します。

猿楽師（さるがくし）の世阿弥の花伝書『風姿花伝』の中で能の構成「序・破・急」から発展した言葉だそうですが、今では、能だけに留（とど）まらず、武芸全般において修行段階を説明する言葉として使われています。

１．守
　最初の段階では、師の教えを忠実に守っていきます。
　できるだけ多くの話を聞き、師の行動を見習い、師の価値観を吸収していきます。
　学ぶ人は、すべてを習得できたと感じるまでは、師の教えの通り行動します。
　そして、「自分で考えろ」と言われることが多くなれば、次の段階に移っていきます。
　（師の良し悪しが、学ぶ人の成長度、到達点さえも左右してしまうのが解りますね。）

２．破
　次の段階では、師の教えを守るだけではなく、破る行為をしてみます。
　自分独自に工夫をして、師の教えになかった方法を試してみます。
　そして、うまくいけば、自分なりの発展を試みていきます。

３．離
　最後の段階では、師のもとから離れて、自分自身で学んだ内容を発展させていきます。
　終わりのない道の始りです。

茶道、花道、武道、「道」がつくものには必ず型というものがあり、繰り返し繰り返し、型の稽古をしなければなりません。
型は代々受け継がれるものですが、実は少しずつ工夫が加わって次第に良いものだけが残されてきているものです。

つまり、型は常に同じではなく、時代とともに変化しきているものなのです。
受け継いだものを守り、今のものに合わなくなったものをそぎ落とし、そこに新しく、独自の工夫を加えていく。
その繰り返しが「道」となります。

武芸のみならず、多くのスポーツや音楽などの長年積み上げられてきたもののを学ぶ際、
「守・破・離」を守らないで、最初から我流でやってしまうと、途中から上達速度が著しく落ちます。

私は合気道を大学時代にやっておりましが、型に意味があることを実感したのは３年間、週に３日取り組んだ後でした。
半身（はんみ）の姿勢という不自然な基本姿勢があるのですが、最初の習い始めは、やりづらい型よりも、やりやすい自分流の方がいいと思っていました。
しかし、円の動きを重んじる合気道において、その半身の姿勢が、最終的に円運動の中心をぶれなくするのに最も適した姿勢であることが分かったのです。

道を極めた達人たちが登った頂（いただき）から、どうすれば初心者が最速で同じ頂まで登れるかを追求した結果、練り上げられてきたものが「型」ですので、
初心者が「型」を理解するのは恐れ多いことなのですね。

最初は、意味を考えるな、言われたとおりに反復して体で覚えろ。後で自ずと解ってくる。
そんな感じでしょうか。

ここで、我（エゴ）が出てきて、自分は優秀だ、まどろっこしいことはやってられるか！今までの型を越える独自の世界（オリジナリティ）を創り出していくんだ！
と、基本動作も身につけないうちから自分を「守」り、型を「破」ってしまうと、せっかく見つけた師が「離」れていってしまいます。
　こいつはダメだ、と　(￣Д￣；；アァ…

これが「逆・守破離」ですね（勝手に命名）（笑）