夢を挫く愛 | Forest

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なんか詩とか描いてます

夢破れて傷を負った者は

夢見る若人に

 

夢の隠し持つ刃を伝える

 

 

夢など見ずに

星など目指さず

 

 

地に足つけて

転ばぬよう歩めと

 

 

されどそれは

 

 

万分の一の

 

可能性

 

 

星になる

星になれる

 

 

可能性を

 

摘み取る作業

 

 

 

愛故に

優しさ故に

 

 

親は子の

先達は後輩の

 

夢を挫き

輝きを閉ざす

 

 

夢を掴めぬ星々の

夢を掴めぬ大いなる敵は

 

 

きっと

夢見る者への

温かい

温かい思いと

 

きっと

夢見た者の

苦い

苦い苦しみ

 

 

夜空を駆ける流星は

大気の壁にぶつかって

燃え尽きるまでの一瞬に

 

強く、強く

光り輝く

 

 

その強い輝きは

 

夜空を飾る

砂粒のような

 

巨大な恒星と

とても似ているが

とても違う

 

 

夜空を照らす

白い白い月は

 

太陽の光を反射する

岩で出来た写し鏡

 

 

重い重い

思い思い

 

気体を軸に

期待を軸に

 

誰にも揺るがされず

 

夢貫いて

重力の中心となった者だけが

 

夜空に輝く恒星に成れる

 

 

君が

恒星に成れなかったから

 

みんな

恒星に成れぬのか?

 

 

夜空を見上げ

小さく輝く星々を

 

 

数え上げることが出来ぬのなら

 

 

 

道を阻むことを辞め

星に委ねて

 

星空を

 

実は実は埋め尽くす

 

 

観測出来ない何かのように

 

広い広い

その優しさを

 

恒星に成れなかった

流星を受け止める

 

広い大地と

 

 

夢挫く愛を

 

夢破れたものを

受け止める愛へ

 

 

自ら輝くことの出来ぬ惑星でも

その身を持って

 

抱きとめてあげよう

 

 

堕ちてきた夢が

大地を削り

貫いた窪みに

 

湖が出来たなら

 

 

たとえ夢破れて燃え尽きようと

 

 

そこに育む命があるから