名しか無いものの詩此処に眠るのは 名しか無いものの詩 声なく囀る鳥の歌 ねぇ 呼んであげてよ 名しか持たないその鳥を ねぇ 聞いてあげてよ 声なく囀るその歌を そしていつの日か もう一度あの空が開いたら 選んであげてよ 認めてあげてよ 受け止めたまま 閉じ込めるのではなく 形にしてあげてよ 音に してあげてよ 深緑の筈の 色さえ持たないその鳥の 名しか持たないその鳥の 声に 音に この世界に存在させることが 出来るのは あなただけなのだから