雪の高尾山―高尾山GREEN CLEAN 作戦― | 目指せ!森林インストラクター。

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日本の山を元気にしたい!
そんな思いから、森の案内人「森林インストラクター」の資格を取りました。

自然は私達に、たくさんのメッセージを投げかけています。
その声は、あまりにも小さく儚いものです。

そんな「森の囁き」を、お伝えします。

毎月恒例の高尾山GREEN CLEAN作戦。
所属している、森林インストラクター東京会(FIT)が主催する清掃ハイキングです。
http://www.forest-tokyo.org/index.html
毎月第一土曜日に、定期的に活動しています。

2/7(土)、雪が残る高尾山を歩いてきました。

今回は稲荷山コース。
参道を左に入り、階段に取り付きます。

登り始めから旭稲荷までは、日陰のため踏み固められた雪が凍結していました。
注意しながらひと登りすると、程なく小さな稲荷社のある広場に着きます。

此処を過ぎると、道が日向に回りこむので雪も解けていました。

冬枯れの森に、常緑の低木が目立ちます。
自然の遷移に委ねれば、いずれ彼らが主役となる、暖帯の植生を感じさせます。

緯度と標高のバランスから、高尾山はちょうど植生分布の端境に位置します。
カシ類からコナラ・モミまで、寒冷期の残党であるブナも含めれば、かなり幅広い植生をカバーしています。

方角や標高で日のあたり具合・気温も違い、木々の種類が変わってゆくのがよく分かります。
道ごとに森の表情を楽しめる、豊かな自然が魅力ですね。

冬は一見何も無さそうですが、冬ならではの楽しみもあります。

冬芽もその一つで、葉の跡をよく見てみると色んな顔があります。

カラスザンショウ

カラスザンショウの葉痕。どこか困ったような、ユーモラスな表情です。

葉を落とすことで、見えてくる特徴もあります。

アオハダ

アオハダの短枝。小さなツブツブ一つが一年枝で、毎年積み重なるように増えていきます。

山頂はまだ雪が残ります。
日影では凍結、また解けたところはぬかるみ、いずれにしても足元は悪い状況です。

(軽)アイゼンやスパッツ等、準備をしていったほうが無難です。

寒さの中にも、生き物達の息遣いも感じられます。

食痕

サクラの花芽が無くなっていますね。ムササビあたりが齧ったのでしょう。

驚いたのは、この季節に花が見られたこと。
日差しの暖かさに寝ぼけたのか、春の花が目を覚ましました。

ヤマルリソウ

ヤマルリソウがまさかの開花。本来なら、4月~5月に見られる花です。

立春も次候、黄鴬見睨く (うぐいすなく)。
厳しい寒さの中でも、確実に季節は歩みを進めています。

風のない穏やかな日は、案外暖かな日差しに心も和みます。
山はまだ冬の顔ですが、身近な自然を尋ねてみるのも良いものですね。


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