恒例の事ですが、一年の安全を祈念する神事から、作業が始まります。
古く杣人は、作業の際に自分のヨキを、これから伐ろうとする木に立てかけたそうです。
山仕事は、今も昔も危険の伴うもの。
ヤオロズの神の御座す大和の国で、木々に祀ろう神々に、赦しを乞い安全を祈ったものでしょうか。
ヨキ(手斧)には、ものにもよりますが両面に筋が刻まれています。
4本の筋は四大(地・水・火・風、世界を構築すると考えられた元素)を意味し、三本の筋はミケ(御食、神饌。お供物)を意味すると聞いたことがあります。
山の中でその都度お供え物を持ち歩くのは大変なので、ヨキを立て掛けることでその代用としていたそうです。
アニミズムと渡来の信仰が結びつき、さらに地域ごとに根差す習俗と交わって豊饒を祈る儀式・祀り(祭り)が生まれていったことでしょう。
山ノ神の神事も、そんな農事の影響を受けながら形作られていったものと思われます。
中央の竹は、神酒錫(ミキスズ)と呼ばれます。
青竹を一節、真ん中で切って振り分け、二本を縛ってお神酒を注ぎます。
切る時は皮一枚残しておき、繋がったところに紐を結んでぶら下げます。
(ぶら下げない地域もあるそうで、奥多摩の中でも集落ごとに違うそうです)
青竹を一節、真ん中で切って振り分け、二本を縛ってお神酒を注ぎます。
切る時は皮一枚残しておき、繋がったところに紐を結んでぶら下げます。
(ぶら下げない地域もあるそうで、奥多摩の中でも集落ごとに違うそうです)
神酒錫を取る竹ですが、写真のように下は残しておくと来年も使えるそうです。
幹の中の水さえ残っていれば、伐ってしまっても4~5年は青さが残っていると伺いました。
折り紙を折って竹に挟んで刺したものが、トブサ。
上に出た紙の端が4つの山になるように折るそうです。
山の尾根の様や飛ぶ鳥を模したと言われています。
(紙の上下が逆さになっている地域もあるとか)
ヨキ立ての後、伐り倒した切り株に梢を刺すという習慣がありました。
これはヒコバエを想像させ、再生を願ったものでしょう。
トブサの意味する山の端も、森の持続性を象徴するものかもしれません。
トブサに使う紙ですが、白黒は忌まわれています。
紫も避けられているようです。
写真では切れてしまっていますが、水・米・塩(三饌)も備えています。
山ではお米は供えないとするする説もあるようです。
そして、腰道具(本来はヨキ、鉈鋸で代用)を捧げます。
一年の安全・山の繁栄を祈り、二礼・二拍手・一礼。
毎年同じ場所で繰り返していると、気が整うのでしょうか、神格すら感じるようになります。
東京は奥多摩に伝わる、山の風習です。
他の地域も、時間があれば調べてみたいものです。
上に出た紙の端が4つの山になるように折るそうです。
山の尾根の様や飛ぶ鳥を模したと言われています。
(紙の上下が逆さになっている地域もあるとか)
ヨキ立ての後、伐り倒した切り株に梢を刺すという習慣がありました。
これはヒコバエを想像させ、再生を願ったものでしょう。
トブサの意味する山の端も、森の持続性を象徴するものかもしれません。
トブサに使う紙ですが、白黒は忌まわれています。
紫も避けられているようです。
写真では切れてしまっていますが、水・米・塩(三饌)も備えています。
山ではお米は供えないとするする説もあるようです。
そして、腰道具(本来はヨキ、鉈鋸で代用)を捧げます。
一年の安全・山の繁栄を祈り、二礼・二拍手・一礼。
毎年同じ場所で繰り返していると、気が整うのでしょうか、神格すら感じるようになります。
東京は奥多摩に伝わる、山の風習です。
他の地域も、時間があれば調べてみたいものです。