大寒に向け、厳しい寒さが続きます。
都心でさえ氷点下を記録し、今期一番の寒さを象徴するようです。
各地のセンター試験にも影響があったようで、ニュースでも取り上げられていますね。
受験生の方は大変だったのではないでしょうか。
先日あったFITの新年会では、新年度会員(=今年度合格者)にもお会いしました。
中には、一昨年に全国森林レクリエーション協会が行う森林インストラクター養成講座でご一緒した方もおり、一年越しの悲願(?)を達成されたようです。
難しくはありますが、必ず合格への道はあるものです。
門外漢の私が受かったのですから、間違いありません。
小正月も過ぎ、ようやく体も平時に戻りつつある中、鳩ノ巣での大自然塾が行われました。
前日には僅かながら降雪もあり、当日も寒風に晒されての作業となりました。
新年初めの作業ということで、全員で山ノ神へ安全を祈願します。
古くは、八百万の神を敬う万物に神性を見出す文化の中で、山作業の安全を祈る「農事」でありました。
やがて神道の普及により、神事としての性格を持つようになって今に至ります。
木の切り株に御幣を立て、錫竹に神酒を捧げます。
木の伐採の後、梢を切って切り株に刺す習俗があります。
これは新たな芽生えを祈るもので、萌芽更新に命の再生を見出したものだと思います。
この梢の代わりが、御幣です。竹に紙を三角に折ったものを挟んだものです。
錫竹は節の中間を二つに切ったもので、皮を残してつながった状態にするそうです。
手前にはこちらから向かって左から、水・米・塩を供えます。頭文字を取って「みこし」と覚えます。
切り株の根元には手道具が立て掛けられ、祝詞に乗せて一年の安全が祈願されました。
参列者にお神酒を分けて一通りの神事が終わり、班毎にフィールドへ入ります。
私の担当は林床整理。一本伐倒して柵の材に使い、散乱した落葉落枝を集めて、地面に光が当たるようにします。
杉の木は、枯れた下枝を自ら落とします。さらに、枯葉は砕けにくく形を保ちます。
ですので、地表が枯れ枝と落ち葉で埋もれてしまうのです。
この状態では、折角枝打ちや間伐によって樹冠を透かしても、効果が薄れます。
土壌中の種子が発芽する為には日光が必要なので、下層植生を元気にする為に地表を綺麗にするのです。
雑木林と呼ばれるかつての農用林では、毎年落ち葉掻きが行われていました。
目的は堆肥を作る為ですが、結果として林床が綺麗になり、植物の生育しやすい環境に整えられていました。
中でも、早春を謳歌する春植物にとっては、樹冠が新葉に閉ざされるまでの、僅かな日照を得られることが必要です。
人の手のはいった森林は、やはり人の手によって環境を維持する必要があるのです。
新年初の作業も、事故・怪我無く無事に終えることができました。
これも基本に忠実な作業と、安全管理に拠るものです。
参加者が持参された手道具や手袋といった個人装備の確認も含め、体調管理等の、細やかな気配りが必要です。
自身の安全も含め、周囲に気を配ることも忘れてはなりませんね。
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