お久しぶりです。
ずいぶんと更新を怠りました。
まずは、この度の未曾有の大震災により被災した方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
私は幸いと、計画停電による多少の不便を被る程度で、無事に過ごしております。
むしろ、仕事と私用に忙しく、インストラクターとしての活動から少し離れておりました。
今しばらくは、そんな状況が続くかと思います。
先月は冬の親子観察会への参加、そして新たな分野としてネイチャーゲームリーダーの講習を受講してきました。
自然案内人の心得、また自然に対する畏怖や素直に感動する心を再度確認できたと思います。
中でも、ネイチャーゲームの基本理念である「Sharing Nature」に深く感銘を受けました。
これは、自然の素晴らしさを共に分かち合う精神であり、アクティビティーによって得られた理解や感動を、さらに深めることのできる素晴らしいものです。
分け合うというと、何か一人一人の割り当てが減るような印象があります。
確かに、一つのパイを切り分ければ、ピースの大きさは小さくなっていきます。
ですが、共有と聞くとどうでしょう。
共に同じものを一緒に感じ、むしろお互いに譲り合う・出し合うことでの共利関係を想像できないでしょうか。
そこには、共通の意識・目的に基づき、同じ時間を過ごす仲間がいます。
テレビの取材で、商店街の店の方が、都会の人の物の買い方は、利己的で買占めの向きが強いとのコメントをしておりました。
また、ある商店では、「そんなに必要ですか?」と買占めを牽制する張り紙をしたところ、比較的冷静な買い物をされるようになったとの声も聞きます。
「世界が全体幸福に ならないうちは、個人の幸福はあり得えない。」
私の敬愛する岩手の地人、宮沢賢治の言葉です。
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。
わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。
(「注文の多い料理店 序」 より)
あまりにも満たされた暮らしの中で、見失ってしまった本当の「豊かさ」。
自然と人とのあり方。
命の尊さ・儚さ。
今、森林インストラクターとして、一人の人間として向き合っていきたい。
そのうえで、日々を平静に生きながらできることを考えたい。
具体的なものは何もありませんが、私の今伝えられる思いです。