最近の暑さにへばり、更新が滞っていました。
私の所属します森林インストラクター東京会(FIT)では、高尾山で年4回の親子観察会を行っています。私の同期の仲間が企画・運営を行っている「夏の観察会」の参加者を、募集しております。
夏休みに入り、自然に親しむにはまたとないチャンスです。
ひと夏の貴重な体験が、大きなインパクトとなる少年期。
ぜひ親子のふれあいの場として、また環境学習の場としてご参加いただければと思います。
応募〆切も間近となっております!お急ぎ下さい。
と、かくいう私は完全に登山モードになっております。
今週末に、山岳会のパーティーに混ぜていただき、富士山へ登る予定です。
3000m級の高山帯、御来迎の為の夜間登山…初めてずくしの体験に、胸を躍らせています。
かつては信仰の山だった富士山も、物見遊山の対象になって久しい訳ですが、その影響かトンデモ登山客も増えているようです。
軽装でまだ雪の残る山に登り、あげくに救助を求めた例は記憶に新しいところです
富士山には、山梨側と静岡側から登山道が伸びています。
山梨から吉田口・須走口、静岡から御殿場口・富士宮口と、それぞれの登山口を冠した登山道が山頂へと続きます。
では、それぞれの特徴を見てみましょう。
吉田口…かつての河口湖からスバルラインを抜け、5合目から登ることができる。
交通アクセスが良いことに加え、標高の高いところからスタートでき、またコース上に山小屋も多くトイレの事情も良いので入門コースとして親しまれる。
須走口…最大の特徴は、下山専用路の「砂走り」。砂礫の堆積した下山路を駆けるように下ることができる。靴に入る砂を防ぐスパッツと、砂埃対策のマスクがあると良い。
富士宮口…スカイライン終点から登るルートは、山頂への最短路。唯一下山専用路が無いので、下りでの膝への衝撃からくる負担は大きい。
御殿場口…距離・標高差ともに最も大きいコース。健脚者向き。標高から、森林限界への植生変化が見られるコース。下山専用路の大砂走りは壮大かつ豪快。そのダイナミックさから下山路としての人気が高い。
各登山路に山頂はありますが、真の最高地点は剣ヶ峰。
お鉢巡りがてら、ピークハントへ向かうことになります。
ちなみに私達の取るコースは吉田口。
夕方からのんびり登る御来光プランです。
ここで触れておきたいのは、下界との気温差です。
一般的に、標高100mごとに0.6℃低下すると言われています。
山頂は…約20℃低い計算ですね。
さらに、風速1mにつき体感気温が1℃下がります。加えて、もし雨にでも濡れていたら…
トムラウシの遭難事故を思い出します。
夏山とはいえ、相手は自然そのもの。
濃霧に巻かれることもあれば、落雷の危険もあります。
気象要因・生物要因・地形要因…
登山は、あらゆる危険の待つ自然に身を晒す行為です。
早い段階での適切な対処。
せめて、唯一人がコントロールできる人的危険要因は極力無くしたいものです。
一人一人が登山者としての自覚を持って、行動に当たることが大事ですね。