大寒を過ぎて寒さの只中なのですが、今年の冬は少し様子が違うようです。
都心では異例の最高気温が観測され、流氷の観測も遅れぎみのようです。
寒さが緩むのは歓迎ですが、温暖化を実感する年始めとなりそうです。
とはいえ、南北に長く、かつ山岳地帯が大半を占める国土は、緯度・高度・地形による影響から地域ごとに特有の気候が生まれます。
そして、気候ごとに生息する生物にも違いが見られるのです。
以前も少し取り上げましたが、日本の森林面積は約2500万ha。
国土に占める2/3が山地=森林で、世界有数の林野率を誇る日本。
その内、約1000万ha(4割)は人の手により樹種転換が図られた植林地です。
残り5割は自然林、後の1割は竹林や無林地にあたります。
改めて、人工林の多さには驚かされますね。ぼちぼち花粉シーズンも始まる模様です。
スギ・ヒノキばかりが印象に強い森林ですが、自然植生ではどんな種が見られるのでしょうか。
植物が生息するために必要なものは、
温度・水・二酸化炭素・養分・光の5つです。
いずれも多すぎても少なすぎても生育を阻害し、その適量もまちまちです。
これらの条件を決める要因が、気候と土壌です。
細かく言えば、同じ山でも高度が違い、斜面の南北があり、尾根や沢がありと微地形・微気候は千差万別です。それも先ほどの5要素で考えていけば説明ができます。
大まかに全国的な分布を知ることは、植物の環境への適応を考えるには基本となるものですし、その土地の遷移を見ようとするときには標準になります。
インストラクターを目指される方は、是非押さえておきたいツボです。
地域の気候と植生の関係は、次回に見ていきたいと思います。