先日は高尾で観察会とゴミ拾いを行いました。
午前中は日影沢を歩き、高尾の森を登り昼食。
そして、奥の院からゴミを拾いつつ一号路を下山しました。
高尾駅からバスで日影へ。日影林道へ入ります。
日影沢は一年を通じて地温の上昇が少なく、また落葉広葉樹を中心に林床も明るいので、高尾山一帯の中でも春植物の宝庫になっています。
これらは上木の新葉が展開する前に、発芽・開花・結実・散布を済ませて地上から姿を消してしまいます。
雪解けから木の葉に覆われて光合成ができなくなるまでの僅かな期間に、効率よく種を保存するため、落葉広葉樹との共存の中から身に付けた生活様式です。
早春の一時期しか見られないことから、春の妖精=スプリング・エフェメラルと呼ばれています。
代表のカタクリの蕾が迎えてくれました。
その他にも、アズマイチゲ・セツブンソウ・セントウソウ・ユリワサビ・ニリンソウ等が見られました。
そして、人気者のハナネコノメです。
変わり者のコチャルメルソウなんてのもあります。
他にも葉が一枚ヒョロっと出ているサイハイラン、キクザキイチゲ・クサイチゴ・コンロンソウ・発破が御紋のアオイスミレetc...
ついていけません(;д;)
木本では、アブラチャンの並んだ葉芽・花芽、オニグルミの羊顔をした葉痕を観察。
ごちゃごちゃの頭を冷やかすように、タゴガエルが鳴いておりました。
変なのシリーズ(?)
ツチグリでしょうか。これでもキノコです。
つつくと粉を噴出します。
ツチグリは、湿度により開いてくるようなので、雨滴散布なのかもしれません。
乾燥時は硬く閉じて、木の実のようになるそうです。コロコロ転がって移動するさまから、
「晴天の旅行者」と呼ばれるとか。
やっぱり変なやつです。
日影沢から、いろはの森へ登ります。
少し気温の低下と共に雨脚の強まりを感じました。
ミヤマシキミがなぜか多い。「悪しき実」から名が付きました。有毒で食べられません。
シロダモもよく見られます。葉の裏面が蝋状の物質でコーティングされ、白く見えます。
クスノキ科特有の三本の葉脈とあわせて見分けます。
稜線に出て、昼食。立派なブナが出迎えてくれます。
ここからはゴミ拾いをしながら、奥の院→一号路の舗装路歩き。
雨も本降りになり、もくもくとペースも上がります。
二月の天候不順で、客足が減ったのか普段に比べてもゴミは少なめのようでした。
それでも、用意したゴミ袋二枚が一杯に・・・
ばちあたりがいるものです。
下山後は、お約束の反省会。
雨に冷えた体を中から温めて、家路に着くのでした。