COPと多様性 | 目指せ!森林インストラクター。

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そんな思いから、森の案内人「森林インストラクター」の資格を取りました。

自然は私達に、たくさんのメッセージを投げかけています。
その声は、あまりにも小さく儚いものです。

そんな「森の囁き」を、お伝えします。

COPといえば、15。



COP15 気候変動枠組条約ですね。25%削減の是非を巡り、話題に上がりました。





そして、あまり知られていないのがCOP10。何かご存知でしょうか?





先日東京新聞の社説で取り挙げられていましたが、そもそもCOPとは「締約国会議」の事。



「条約を定めて守りましょう。」その為の決まりを作る会議。



で、COP10は「生物多様性条約」の事です。





「多様性」



最近よく聞かれることばですね。昨年暮れに国際展示場で行われたエコプロダクツでも、特設ブースを設けて紹介されていました。CO2に並ぶ、21世紀のキーワードです。





一言に多様性といっても、含まれる範囲は広く、説明しづらい面もあります。



ここでは「種の多様性」を中心に、範囲を広げてご紹介したいと思います。





まず種の多様性ですが、ここでも二つの意味が含まれます。





一つは、種内の多様性。遺伝的に多くの型が存在することも重要です。



例えば病気が流行るとします。ある生物が、同一の遺伝的特性を具えるのみだったならどうでしょう?



勿論、脅威は病気以外にもあります。気候変動や自然災害・多種との競争。



身近な例では、タンポポの西洋化()です。日本に元々自生する種に、外来種である西洋タンポポが交雑し、亜種を作り出しています。



やがて、日本のタンポポが駆逐される日も遠くないのかもしれません。





遺伝情報については、最近研究が進み、新たな発見が新薬に応用される例も多くあります。



つまり、多くの遺伝を保つ事は、人類の未知の可能性を後世に託す事でもあるのです。









種の多様性についてはこの辺で。



次回は多様性全般を見ていきたいと思います。





二つ目は、生態系の多様性。つまり、どれだけ多くの種が生息するか?ということです。



生態系を考える上で、ある環境下の一定範囲内に多くの種が保たれる事は理想です。なぜなら、生物は相互に依存し、複雑なつながりの中で生存するからです。



花が咲き実を結べば、餌を目当てに虫や動物が集まります。その結実を助ける別の虫がいて、その虫を食べる種がいて。



さらに植物同士も、日照を求める競争の中で住み分けが成り立っています。植物ごとにまた集まる生物も変わってくるでしょう。広がりが想像できるでしょうか?