雨の奥多摩、山歩き入門。 | 目指せ!森林インストラクター。

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日本の山を元気にしたい!
そんな思いから、森の案内人「森林インストラクター」の資格を取りました。

自然は私達に、たくさんのメッセージを投げかけています。
その声は、あまりにも小さく儚いものです。

そんな「森の囁き」を、お伝えします。



昨日は、久々に奥多摩を歩きました。



友人が山の経験が無く、どんなものか体験したいということでご案内しました。



930鳩ノ巣、装備の簡単な確認・計画書の提出のあと、登山口まで移動。



準備体操をして体をほぐします。





まずは大楢峠を目指し、出発。



左にキャンプ場・バットレスのある越沢を聞きながら、城山を巻くように等高線に沿って高度を上げていきます。



奥多摩は植林の山、暗い林地を進んでいきます。



自然度が低そうに見えますが、実はギャップやニッチを見るのに適しています。







わずかに聞きかじった野草を眺めつつ、ゆっくりと歩きます。



始めはじっくり歩くのが大切です。





間伐や枝打ちにも話が及びながら、沢から離れ始めると大楢峠への登りが始まります。



だらだら続く登り、我慢のしどころです。糖分をとって回復をはかりましょう。



水分も忘れず、のどの乾かないうちに少しずつ飲みます。





途中雨が降り出したので、レインスーツを着ます。



蒸れるのは仕方ないですが、雨に濡れて体温を奪われるよりはよいでしょう。







やがてナラやカエデの仲間が増え始め、空が見え始めると大楢峠です。



思ったより登りが長く、予定より1時間を過ぎて到着。休憩を入れます。







一息ついて、コンパスと地図を用いた、北を基点に角度で対象を求める方法の実践です。



地形図の見方・コンパスの使い方を説明しながら、実際に分岐点から進む道を確認しました。







そこから御岳山に向け、沢沿いのルートを取ります。植林の合間に広葉樹が増え、徐々に道が明るくなっていきます。







大きく東方向に突き出たカーブで、ちょこっと寄り道。



風の声・鳥の歌を聞きながら、静けさの中で森林浴の効用について考えました。







戦後の拡大造林から切捨て間伐の現状まで、日本の山の現状に踏み込みながらペースを上げます。



いつも使う沢が涸れていて、あてにはしていないながら残念でした。



今年の少雨をしっかりと反映していますね。







等高線沿いに沢を高巻きするように付けられた登山道は、とても気持ちの良いルートです。



広葉樹林を見ながら、極相と植生について考えます。



コースタイムに気を配りながら、時折吹き抜ける風に励まされつつ御岳山を目指します。







大塚山から伸びる尾根が近づき、突き上げるように登りつめれば、表参道にぶつかります。



まだ雨天なので良いのですが、今までの静かな山旅が嘘のような別世界が待っています。







ビジターセンターで休憩がてら情報収集。



回復の見込みはないものの、急激な悪化もなさそうだと判断。



日の出山への縦走へ向かいます。







御岳山の山頂を飛ばしましたが、今回の目的はあくまで山歩き。



時間と天候から山頂までの往復をアルバイトとみなし、カットすることにしました。



自然が相手ですので、不慮の事態による柔軟な対応が常に求められる野外活動。



何を優先するのか、イベントの「目的」をしっかりと持つことが必要だと感じました。







植栽木に守られるように、日の出山への尾根を伝っていきます。



かなりの風が吹いていたはずですが、林内ではさほど感じることなく歩くことができました。







綺麗に枝打ち・間伐をされた林縁に残された、細く枯れ枝だらけの木。



たぶん、林内の優良木を風から守る為の障壁になっているのでしょう。







大きなサクラらしき枯れ木が放置されていました。



枯れ木も山の賑わい、動物たちの餌場であり、棲み処になることを考えてみました。







ムササビ君の気配も感じる林でしたので、イメージが膨らみました。



ここでは見られませんでしたが、森林の階層構造にも話が及びました。







そんな観察をしながら、最後の登り返し。ひと踏ん張りで日の出山山頂です。



雨と風の中、秩父方面では雲が切れて青空がのぞいていました。







あずまやで小休止。



休憩時は、上着をきて風から身を守ります。体温の低下は、体力を奪うからです。



昨年のトムラウシの悲劇は、風と雨の怖さを私たちに伝えます。



速乾性のウェアも大切です。せめてアンダーだけでも、乾きやすい素材を選びましょう。







ここからは、いっきに下っていきます。



雨ならではのツチグリも顔を出し、自然に不思議は尽きません。



沢の音が聞こえるようになれば、ゴールのつるつる温泉はもうすぐです。







汗を流し、今日の振り返り。



山歩きを通じて、自然への接し方を体感していただけたと思います。











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