お久しぶりです。
森林インストラクター試験の募集期間も、残り半月を切ろうとしています。
併せて、森林レクリエーション協会の養成講座も日を同じくしています。
受験・受講をお考えの方は、そろそろ意志を固める時期ですね。
なかなか度胸はいりますが、この一歩から全て始まります。
西の方では、前線が活発で豪雨が多発しており、お気の毒であると同時に被害が心配です。
転じて、梅雨明け間近の関東地方では夏を思わせる暑さが続きます。
まだ体が慣れない方やすでにバテ気味の方もいるかもしれません。
梅雨明け十日。
厳しい夏の日差しに晒されるようになると、増え始まるのが熱中症の発症者。
例年この時期に多発しており、産業界ではすでに注意喚起や教育も行われているようです。
屋外活動がメインの森林インストラクターにとっても、油断ならない季節です。
人の体の60%は水分で占められ、体重の3%の水分が失われると、運動能力や体温調節能が低下します。
熱中症とは、強い日射や高温下における激しい運動や重労働により、過剰な体温上昇のために体温調節のできなくなる症状です。
主な症状と、重篤度をまとめます。
Ⅰ度.
熱失神…体温調節のために表皮の血管が拡張することで、一時的に血圧が低下し、脳への血流量が減少することで起こる。眩暈・立ちくらみ等。
熱痙攣…発汗によるナトリウム欠乏によって起きる筋肉の痙攣や硬直。
こむら返りのように、激しい痛みを伴う場合もある。
Ⅱ度.
熱疲労…頭痛や吐き気を伴い、全身に倦怠感や虚脱感を生じる。
Ⅲ度.
熱射病…体温の上昇により、体内の中枢機能に異常をきたす。
意識障害・痙攣・運動障害が起こり、発汗が止まって異常な高体温になる。
放置すれば、死に至る危険性が高い。
夏の暑さも、気を許せば命に関わる危険性があることを、充分認識する必要があります。
では、熱中症の予防に有効な手段はあるのでしょうか。
適切な休憩とこまめな水分補給、体温上昇防止の措置ですね。
特に炎天下や締め切った室内など、高温化での無理は禁物です。
事情は様々でしょうが、積極的な休憩が望まれます。
水分補給ですが、熱痙攣の例もあるように、発汗によるミネラルの喪失を補う必要があります。ミネラルのバランスが崩れると、生命維持の機能に影響を与えます。水分とともに、スポーツ飲料や塩分の補給で補うようにしましょう。
夏の帽子は必需品です。できれば、首筋も隠れるようなものが効果的です。
直射日光は体力も奪うので、状況によって長袖を着用するなど、体温調節も含めて考えましょう。
吸湿・速乾性に優れた下着も考慮します。
発汗による気化熱の放出は、体温調節に大きな役割を果たします。
何より重要なのは、日頃からの体調管理です。
寝不足や過労の状態では、熱中症の危険度は一気に高まります。
二日酔いなど、もってのほかですね(笑)
アルコールの分解には、水分を必要とします。BEERのおいしい季節ですが、ほどほどに…
発症時の対応ですが、体温を下げるのが基本です。
衣服を緩めたり、木陰などの涼しい場所で休ませます。
首筋や腋下・腿の付け根等の大動脈をアイシングするのも有効です。
自力での摂取が可能なら、水分を与えます。ミネラルの補給も忘れずに。
大切なのは、観察を続けることです。
体温の上昇が続けば、症状の悪化が予想されます。
不測の事態に対応する為にも、発症者を一人にしないことが重要です。
以上の点に気をつけ、安全に楽しい夏を過ごせるようにしましょう。