(第165回)さ、サビ!?
最近、遅ればせながらネットオークション(以下ネトオク)を始めた。今回は、ネトオクで初めて知った言葉、『ジャンク品』について書いてみる。
ここでいうジャンク品とは、故障・破損・消耗した機械のことを指す。まともに使える見込みのないものから、一部障害が出るなど程度は様々。しかしこのジャンク品も、ネトオクに多く出回っている。これは詐欺という意味ではなく、はなから『ジャンク品』として出品されているのだ。
例えば僕はビデオカメラマンだから、デジタルビデオカメラのジャンク品を調べてみよう。
『声は録音できるが、画像の録画が出来ません…5000円』
『撮影時にギーギーと異様な音を発します…1800円』
『テープが取り出せません…1500円』
『電源が入りません…1200円』
このような説明とともに、ジャンク品が売られている。いずれも新品を買えば10万円前後するカメラなので、安いといえば安いけど、電源の入らないカメラを誰が買うかね?
…でも不思議な事に売れるのである。それも、ものによってはかなりの入札があり、100円で始まった競売が5000円くらいになったりするのだ。不思議、不思議!
ではいったい、ジャンク品の使い道とは?
…一般的にいわれるのは部品取りをしたり、故障を直して使う(転売する)など。どんな世界にもプロがいる。電源が入らないといっても、ほんの一ヶ所断線した線を繋ぐだけで、あとは正常に動く可能性もあるのだ。
分解オタクという場合もある。様々な機械を分解するのが好きで好きでたまらないのである。そういうと変に聞こえるが、分解して構造を知る事は技術の向上にもなるし、工業系、電気系の技術学校などでは授業で様々な機械を分解することもある。ビデオカメラの分解など、とても勉強になるだろう。そのためにジャンク品を安く購入するのである。
デザインオタクの場合もある。カメラのフォルムやカラー、スイッチの位置から、手にした時のフィット感など、コレクターとしてカメラが好きでたまらないのである。そういう人は、撮りもしないのにカメラをたくさん持っている。デザインさえ確認できれば、中の機械が壊れていようが関係ないのである。
単に子供のおもちゃに、という場合もある。お父さんのビデオカメラを子供が触りたがって壊すので、ジャンク品を持たせてガマンさせるのだ。
撮影用という場合もある。ビデオカメラ(ジャンク)を持っている人を、ビデオカメラ(非ジャンク)で撮影するのだ。テレビドラマや、自主制作映画など、ストーリー上、カメラを持ったまま川に落ちる!とか、転んでカメラが吹っ飛ぶッ!とか、そんなシーンを撮影するには、やはり安いジャンク品が必要なのである。
まぁ何にせよ、本来なら故障してぽいと捨てられるものが、何らかの使い道があって必要とされる…ということはいいことだ。
わたくし体は健康ですが、タイミングを逃して四十路前にしていまだ独身。メンタル的にサビがきていますが、誰かジャンク品として引き取ってくれんかな?(笑)。
2008年9月16日号掲載

ジョン・サザビー 18世紀頃
世界最古の国際競売会社『サザビーズ』の名称の由来となった。(創始者の甥)
| 追記・・・サザビーの挿絵はイメージ図です。ヤフオク、けっこうハマるものですね。落札した時や、出品したものが落札されると、嬉しいものです。 |
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