この仕事を始めて間も無いころ、足の痛みでほとんど歩くことが出来なかったお客様が、涙ながらに「この靴のお陰で歩くけるようになりました」とお話してくださったことがあります。靴の重要性を自ら痛感して始めた仕事でしたが、他の方からそのようなお言葉を頂戴したことで、まだ不安で一杯なまま、仕事を始めていた私でしたが、それで大きな確信や自信を持つことができたのでした。
そこが、私たちの原点となりました。
流行りの靴であるとか、この洋服に似合うとか似合わないとか、そんなこと以前に、本当にその人のお役に立てているかどうかが、私達にとっては一番大切な問題です。
うちの店が、どうも普通の靴店ではなさそうだということを、一般の方も薄々感じられているようで、ずっと以前には、来店されるなり、「この靴の色違い無いのですか」などと質問される方も多かったのですが、さすがに最近はそのようなお客様はほとんどおられなくなりました。
その靴の色違いよりも大切な事は、そもそもその靴がその足に対して適合しているのかどうかということです。
明らかにその方には合っていないと思う時には、お奨めしませんし、なぜお奨めしないのかを説明しています。
お客様からすると、自分が欲しい靴を好きなように買わせてくれよ、と思われるのが普通かもしれません。まあ、自分で言うのもあれですが、めんどくさい店ですね。
「良い靴は、自分にとって、体を治療するのと同じなのですよ」と仰っていたお客様もおられました。
まだ一度もフットクリエイトに足を踏み入れたことが無い方は、こんな店なのだと理解した上でご来店くださいね。