昨年秋に取材に行ったヴァリエンテ富山の大黒柱、
木場昌雄さんが先月いっぱいで退団した。
ブログを見ると、年俸でもめたことが推察される。
まあ、こうなるのは、昨年末くらいからある程度予想できた。
ヴァリエンテ富山がJリーグを目指そうと気勢を上げたのは、2005年から。
この年、運営会社、富山アトラスという会社が発足した。
これの親会社に問題があった。
社長は富山県出身で、地元にプロスポーツを根付かせたいという思いで富山アトラスを設立した。
それはそれは美談でありますが、本業がいかにもうさん臭かった。
子供、お年寄りを対象にした、モデルエージェンシー会社だったんだけど、
誰かれ構わず声を掛けて登録料5万円をせしめ、実際ほとんど仕事はあっせんしないらしい。
このインチキ商法を、毎日新聞にすっぱ抜かれ、会社の信用を失い破産に追い込まれた。
(会社のHPには、インチキ商法じゃないと抗議文が掲載されていた)
チーム側は、会社が倒産する前に危険なにおいを感じて、富山アトラスから離れていた。
これは本当に大正解。
もしいつまでも富山アトラスにくっついていたら、
スポーツクラブとして、最悪なイメージがついてしまい、Jリーグを目指すどころではなくなってしまっただろう。
まあ、いわゆる親会社がなくなったわけで、資金面が苦しくなるのは当然。
であれば、プロ契約の木場を雇用できるほどの資金はなくなるだろう、というのが俺の考えだった。
だから、今シーズン開幕したときにまだ木場がメンバーにいたのがちょっと不思議だった。
そんなこと思ってた矢先に木場退団のニュース。
まあ、こうなるわな。
そりゃ木場だって、プロとしてやってるんだから、お金で判断するのは当然でしょう。
まあ、ヴァリエンテ富山は今までが恵まれすぎていただけで、
これで他のJ入りを目指すクラブと同等になったと考えれば少しは楽じゃん。
Jリーグクラブ作るのはホントに大変だ。
YKKとかアローズ北陸が、何とかしれくれんものかしらん。