新年が明けて、初めての電話が鳴った。
受話器をとると、九州に住む、亡き父の取引先だったNさん。
「いやあ、お酒飲んでいたら、Oさん(父)のことを思い出して…。
今でも、いるんだ……。俺の中に生きているけんね。
幽霊のように、よく出てくるんよ。
Oさんを偲ぶ会をしてるんでしょ。Kさんから聞いた。
東京にもよく出て行くんで、誘ってほしいな。
忘れられないよね…。
感性が凄くて、先を見る目があったよね。
いろんなことが、ほとんど、Oさんの言っていた通りになっていた。
いろんな話が参考になったよ。助けてもらったし…。
よく想い出すんよ。
でも、自分の将来を見る目がなかったね。」
まったくもって同意見!!その通り~~~。
父が亡くなって2年10カ月。
まだ、こんなにも父のことを想い出してくれる人がいるなんて…。
ジ~ンと熱いものが胸を走る。有難いことだ。
子供のように天真爛漫で自由奔放。
空気はまったく読まず、自分の意のままの発言と行動…。
家族にとっては、迷惑千万。
私なんか何度父を殺そうかとも思ったことか。母に何度も離婚を勧めたし…。
それでも、父と縁の会った人たちは、父のことをよく想い出してくれるようだ。
父の会社や取引先の人の年賀状を見ても、それがわかる…。
「人は二度死ぬ」と、父の取引先の人が、父が亡くなったあとに語ってくれた。
「一度はその人が死んだ時。もう一度は、その人を知っていた人が死んだ時。
だから、僕が生き続けている限りは、Oさんは、僕の心に生きているんだ」
なるほど…。
父と縁のあった人の記憶に、父はまだイキイキと生きている。
まあ、誰が見ても、一度会ったら、忘れられない印象だろうと思うわ。
Nさんの電話のおかげで、メチャクチャでも、人の心に存在感があった父を想い出して、涙する。
本日の教訓:人の記憶に残るような存在感のある人間を目指そう。