寄付先のグッドネイバーズを通して、サポートしている女の子に会いに行ったお話です。
前回は、まずはその女の子が住んでいる国、カンボジアをよく知ろうと言うことで、その子が住んでいる地域までの車中(約2時間半ちょっと)でスタッフさんか、いろいろ教えてもらいました。
この日のスケジュールは、
・団体支部見学
・団体が支援している学校のPCルーム見学
・担当している女の子が通っている学校見学
・ご自宅訪問(プレゼント渡し)
・ご家族とスタッフと昼食
・自宅にご家族を送り届け、再び支部で質疑応答
・ホテルで解散
ホテルから十数分離れると、ちらほらと小さな市場、寺院が点々としてるのだが、それ以外はひたすら畑。
その中で水牛が飼われています。
どの牛も食用や乳用ではなく、物運びに使われているので痩せ細っていました。
山はほぼ見当たらず、ひたすら平地。とても美しい光景です。
訪問させていただいた地区は、シュムリアップ空港から車で約2時間半ほど離れた場所にある地区。
タイとの国境近くの集落。
支部に到着後、改めて団体の紹介を受けました。
サポートを受けている子供達のファイルが、とても丁寧に整理されており、子供たちを大切に扱っていることがこういったところからも感じられます。
支部前でスタッフと共に撮影。
支部スタッフも合流し、学校のPCルームへ。
団体の支援によりPC10数台。
通信料金が高いので、通信量は5M程度という。
当然インターネットで調べ物はできず。
子供たちはみんな、スーパーマリオっぽい横スクロールのタイピングゲームをして遊んでいました。
タイピングに慣れるための時間。
子供たちはとても純粋で笑顔が美しく、私の邪な心がきれいに洗われるようでした。笑
みんな同じくサポートを受けている子供たちで、来客に興味津々。笑顔で見つめてくる子供に笑顔で返すと、照れて笑っていました。
皆、学校がよっぽど好きなんでしょうね。
なんせ、みんな週に約3〜4日しか来れないというから。
仕事の手伝い、家の手伝い。遠いことや、お金がないことなどを理由に、学校に来れない子供が多いんですね。
支援を受けて、平均してようやく3〜4日通えているという。
そもそも小学校中学校は、カンボジアではまだ義務教育になっていないそうです。
子供たちみんなで撮影。
その後、担当している子が通っている小学校へ。
校庭は日本のようには舗装されてはいません。
校舎も穴や隙間が空いてます。
雨水や井戸水がちゃんと飲めるように、濾過する簡易装置が支援によって設置されていました。
スタンダードプリコーションの教育がされており、石鹸で手洗いができるようにもなっています。
学校の隅には、野菜を育てている小さな畑があった。できた野菜は、特に家計の厳しい家庭に差し入れしているそうです。
ついに、担当している子と初のご対面。
照れて恥ずかしがっていました。
こんな緑色のTシャツを着た異国の大男が現れてさぞ恐かったことでしょう。笑
挨拶して一緒にご家庭へ。
母は毎日30キロ離れた縫製工場へ仕事のため、不在。
家は高床で、トタン屋根にトタンの壁。扉はなく、寝床には布切れ一枚。
入り口の雨除けは、ヤシの葉かかやぶきで作ったもの。
床下にはハンモックがあり、お婆さんがゆらゆらと過ごしていました。
ここも、水は支援によって雨水や井戸水が濾過して飲める装置が提供されていました。
トイレはなく、家の裏の小川で済まします。
大きい方は、近所のお婆さんのお家に借りに行くそうです。
ご自宅訪問後、担当している子と、妹、父親、スタッフ達と一緒に近くのレストランに行き、食事。
将来は警察官になって、母親を楽にさせたいんだそうです。
きっとなれるさ。
なんとなく払っていたサポート代が、どのような価値か。
深々と身に染みました。
さらなる発展のために、今までに感謝と、より良い明日のための批判と行動を。
感謝しろ!贅沢なんだから文句言うな!というのは愚の骨頂です。
さらなる発展のためには批判を重ねて研磨していくことが絶対に必要。
そうやって医学も科学も進化してきたのだから。
今に満足しろなんてのは、退化の一途を辿ります。
それが社長や管理職なら、それこそが腐敗の原因。
戦後、米一杯食べれなかった時代に、みんな食べれないんだから文句言わず我慢しろ!ってみんなが言ってたら、今日の日本は存在していません。
次は来年か、再来年か。
また、お金貯めて行きます。
最後に。
貧困な地域では特に、子供のみならず、多くの親も文字の読み書きが難しいそうです。
現在のカンボジアは観光業に依存している側面があり、クメール語の読み書きのみならず、英語などの外国語が話せないと観光業に携わることが難しい。
話せるか話せないかで収入も変わる。
貧困から抜け出すためには、学校に行って学ぶことの重要さはいうまでもありません。
貧困な地域では、中国人による誘拐や結婚詐欺による人身売買被害が多発しています。
家族に支払われるのは7万円くらい。
騙されたと分かって娘を取り返したくても、貧困な地域では高額で返金できないといいます。
背景には、中国の臓器売買問題や拝金主義もあるのだが、一人っ子政策の影響もあり、女性に対して男性が3300万人も余っているそうです。
そのため、カンボジア、ミャンマー、ラオス、ベトナム、タイ、インド等で人身売買を行い、花嫁を輸入しているという。割と幸せな家庭も中にはあるようだが、さらにそこから売春宿に売られたり暴力を振るわれたり、奴隷として扱われるというという虐待被害がかなり多いようです。
事例を聞くと戦慄が走ります。
もちろん中国そのものも問題なのだが、抜本的に解決していくには、カンボジア自身が貧困から脱却し、生活水準を底上げすることはかなり重要です。
日本でも、人身売買はあります。
闇金に多額の借金をして、闇金から風俗に売られる女性もそうだし、貧困が故に自ら身売りする人もいる。
そういうところに反社会勢力や、ドラッグが存在していたりします。
実は、大抵のことはお金があれば解決するし、安定した生活を送るための土台が築ける。
カウンセリングや病院に行くのも、お金は必要です。
友達と飲みに行くのもお金が必要。
家を借りるのも、飯を食うのも、お金が必要。
文房具を買うのも、学校に通うのも、お金が必要。
何をするにもお金は必要。
改めてお金の大切を、身に染みた訪問でした。