23--年--月--日
※データが-損して-ます※
あれから私は様々な薬を使い、何とか今日まで延命して来たが、そろそろ限界の様だ。
この世界の本当の姿を記すのも、もう終わりを迎えよう。
結局、私はこの世界の暴走を止める事が出来なかった。
今やオリジナルの殆どが企業統一の為に「ゲーム」をしていた事を忘れ、有り余る金を使い快楽と暴力の為にゲームをしている。
「ゲーム」は本当にただゲームになった。
人々はすぐにそれを察し、反旗を翻したが、もう既に時は遅かった。
オリジナル達は予想を遥かに超えたスピードで圧倒的な力を持ち、民間人をその力で蹴散らしたのだ。
この事件の数日後・・・私はようやくこの戦争の真実を知った。
それは、企業統一と言う言葉はフェイクであるという事。
つまり。
この戦争は仕組まれた物だった。
恐ろしく手際が良かったのもうなずける。
何十年も前から緻密な計算をしていたのだろう。
この戦争を裏で全てを操り、大義名分を持ったまま世界征服を成し遂げた男。
その名は。
旧アメリカ合衆国大統領
ジョージ・オブライエン。
国家解体戦争の最中行方不明となっている彼はオリジナルの会議に現れた。
欲望は1人の物では無かった。企業連は戦争前から裏で手を組み、既に一個の集団となっていたのだ。
私はこの期に及んで、また一つの事を学んだ。
子供・・・と思うだろうが、私は英雄になりたかった。
だからこそ巨大な悪に立ち向かい、勝つと言う気概があったし、だからこそ1人で戦う事を選んだ。
私だけは特別と信じて止まなかった。
でも、違ったようだ。
結局、人は1人では何も出来ない。
どんな英雄譚にもたった1人で悪に立ち向かう者など居はしないのだ。
ジョージ・オブライエンは自国さえも裏切ったが、1人で何もかもやろうとはしなかった。
全く、つくづく人生というのは面白い・・・。
私は人生と言う授業料を払い、集団の前では1人はあまりに無力という事を知ったのだ。
・・・私はこの日記を手にした者にこの世界を正しい道へと導いて欲しいとは思わない。
ただ、何かを考えるのに過去の人間からの忠告として受け取ってほしい。
この日記が開かれる時、世界が平和になっている事を願って。
旧日本
暁工業社長
暁 光破