2513年1月20日
長く行われた会議の結論は、オリジナルだけが圧倒的に甘い蜜を吸える構図になった。
大規模民間収容施設は「テリトリー」と呼ばれ、a~zまでの26箇所建設される事になった。
この「テリトリー」の中央部にはフィールドと呼ばれる広大な敷地を作り、そこで企業の子会社が兵器を研究し続ける。
そこで開発された兵器をオリジナルが買取り、更にオリジナル同士で買い取った兵器を戦わせ、勝った方が次世代の兵器を作った者としてトップに立つ。
力無きオリジナルはいすれ食いつぶされるだろう・・・。
結局、我々オリジナルの企業統一戦争は終結を迎えてなどいないのだ。
オリジナル自身は絶対に血を流すことはない代理戦争。
オリジナルだけが楽を出来るという構図はこれだけにとどまらない。
フィールド内で行われる兵器開発・実用実験は「ゲーム」と呼ばれ、所有権を除く、ここでの一切の権利、経営権を子会社に委託し、子会社を「ゲームメーカー」と呼んだ。
これはつまり、オリジナルはゲームメーカーが事故などで民間人を巻き込んだ所で責任逃れが出来るという事。
だからと言って所有権はオリジナルが持っているのだからゲームメーカーはオリジナルに逆らえない。
機微の解らない民間人が糾弾するのはゲームメーカーの方だけであって、その間、オリジナルは権威を失墜させる事なく、水面下でしっかりと地盤を固めてゆく。
いずれ、民間人がその構図に気付いた所で手遅れになっているだろう。
かくしてオリジナルは安全に、確実に企業統一戦争を進める事が可能になる-。
・・・私はなんとかテリトリーaとjを手に入れる事が出来た。
ここはいずれ私の子供達が継ぐだろう。
それまでに欲にまみれた者達に飲み込まれないよう、私の全ての知識を教え込まなければ・・・。
旧日本
暁工業社長
暁 光破