【要約】
株式を売却して、株主としての権利・権限を手放す代わりに金銭的対価を獲得する。手放す権利・権限をよく理解することが大事。
①株式の過半数を所有(所有権)
②代表取締役である(経営権)
この2つを満たす経営者はオーナー経営者です。中小企業の殆どはオーナー経営者です。
事業承継を考えるときには、この二つが承継の対象となります。
②については、「後継者不在はどう解決するか」
で記載しましたので、今回は①について説明します。
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所有権の承継、資本の承継などと言われます。保有している株式や持分を引き継ぐことです。
M&Aとはこの株式や持分を移転させるための手段と捉えて頂いて良いかと思います。
経営の承継はあくまでそれに付随することで、M&Aにおいては必須でもありません。事実、株式売却後も代表取締役を継続される方はたくさんいらっしゃいます。
さて、株式の移転については以下の観点で検討します。
③株式価値![左差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/524.png)
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①は、保有する株式・議決権数に応じて、その会社に対して行使可能な権限が変わるので、それをどこまで手放すか?という論点。
②は、対象会社から配当などの個人的な便益を受ける権利をどこまで手放すか?という論点。
この①②③を、譲り受ける者と条件整理することがM&Aにおける一つの大事な点です。