山梨県立美術館の山下清生誕100年展と5つの美術館を観て、拘りの蕎麦を食べる旅。
全国の蕎麦屋400軒ほど行っていますが、山梨県の蕎麦屋はまだ数軒しか行けてなくて、SNSで甲府市の手打蕎麦屋を検索。
どの検索も筆頭に出ていて山梨県一とか絶品等書かれているのが「専心庵」。更に有名な蕎麦通のT氏のHPでも、もう1人蕎麦ブロガーT女氏も2023年に行かれてベタ褒めされていたから、これなら間違いないだろう、もしかしたらとても素晴らしい蕎麦が食べられるかもと、ワクワクして行ってみました。
甲府の住宅街の中にありました。
開店時はすごく混み早々に売り切れる等書かれていたが、オープン10分前にきたら一番で入れた。
座敷に上がると大きな陶器製スピーカーや変わったオブジェ、壺、花器などが飾られていた。
これも使用している食器も全て専心庵 陶工房一意さんの手作りとのこと。
「食器は料理の着物である」という魯山人の有名な言葉があり、
自分の料理を自作の器で供する。 これぞ作るものにとっては真骨頂で、私も下手な器で蕎麦懐石をやっていますが、さてその器は料理の着物になっているでしょうか。
蕎麦の種類は5種類あり
それぞれ特徴がある5種類が食べられる様に下記の2種類注文。
鴨汁1540円
(二八蕎麦)
四種類の十割そばの食べ比べ 2200円
(粗びき蕎麦、韃靼そば、生粉蕎麦、くろきこ蕎麦)
鴨汁 (二八蕎麦)
いつもの如く、何もつけないで味わいを楽しみ、塩で楽しみ、あとで鴨汁。
少し黄みがかった新蕎麦風の色。細打ちで甘みもあり結構美味しい蕎麦。
これなら後の4種類も期待できそうだ。
鴨汁は甘すぎず結構おいしい。
次は四種類の十割そば。
1.粗びき蕎麦
上村下栗産の手狩り天日干しの、今日では入手し難い貴重な玄そばを、小さい石うすで荒い粉を、大きな石うすで細かい粉をつながる程度に調整して十割そばにしました。石うす引きにして17メッシュでふるっています。と書かれていた。
(上村下栗は、過去に3度ほど行ったことがあるが、長野県飯田市の標高1000mの谷川沿いの日本のチベットとも呼ばれるすごい場所であまりにも急斜面なので、米作りができず民家やそば畑、茶畑がへばりつくように広がる山岳地区で、特に下栗産のそばは霧下そばと呼ばれ珍重されている。)
これは旨いだろうと思わせるどっしりと存在感のある超太打ちの蕎麦だが、ちょっと赤い。
超々粗挽きを出す店でも蕎麦粉の粒子は20メッシュが最大だが、更に粗い17メッシュだとはすごい。
(一般の粗挽き蕎麦は30~40メッシュで粒子は約0.5mm位だが、20メッシュ=0.841mm 17メッシュ=1.08mm と、倍くらいに大きくなる)
挽きぐるみで17メッシュだったら、粗すぎてプロでも繋ぐのは難しいが、こちらのお店は超粗挽きに、十割の微粉を使ってつなぎにしているので、うまくつながっている。
鬼皮の黒っぽい中に1mmほどの大きな白い星が入った存在感十分な美味しそうな感じだが。
そば特有の芳しさが蕎麦を持ち上げるとくるものだが、来ずに微かにひね香 ひね味を感じる。
丸抜きでなく鬼皮を入れた黒蕎麦なのでこの香りと味は時間の経過とともに出やすく、色も微かに赤みがあるので、打ってから常温で1日位、冷蔵庫で2日くらい寝かせたのかなっ、それとも玄そばを常温で保存してあるのかなとも思う。
これがこちらのお店の好みなのだろうが、僕の好みは癖が出る少し前なのですが、これもまた面白い。
超粗挽き蕎麦は何もつけずそのまま食べると噛めば噛むほど旨みがじわーっと出てくるもので、塩だけ添えてもその旨味で美味しく、蕎麦つゆはあまり使ったことがないが、この蕎麦は癖が出ているので蕎麦つゆにくぐらせてたべた。
2.韃靼そば
あれ? ダッタンそばらしい独特の苦味がない。
青臭い苦味というかその独特の味で食べさせる蕎麦なのに、なんか普通の蕎麦っぽいと思ったら十割そばだが、ダッタン蕎麦粉としろい生粉蕎麦の粉をブレンドして韃靼そばの苦さを調整しています と書かれていた。
(生粉蕎麦とは十割蕎麦のことです)
3.生粉蕎麦
北海道産あるいは十日町産の、黒い鬼皮を取り除いた抜き蕎麦
十割の細打ち
40メッシュ位の切り幅1.8mm位
4.くろきこ蕎麦
馬頭産の玄そば十割細打ち
30~40メッシュの20本打ち(1.5mm幅)位
食べ終わって、
結局鴨汁の二八蕎麦が一番美味しかった。
どれも美味しくて良いけど、遠方から特別に食べに行くというより、近場にあれば度々食べに来るだろうという感じのお店でした。
あんなに褒められていた店なので、今回たまたま私のものだけがどこか違っていたのかもしれない。
蕎麦は生き物 次回また違う味
もう一度来て食べてみたいと思う。これもまた楽しみだ。
専心庵
山梨県甲府市高畑1-13-18
055-233-6095








