皐月の生花
何れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)
昨日花菖蒲(ハナショウブ)と杜若(燕子花かきつばた)をいただいたので、1階玄関に燕子花、2階玄関に花菖蒲を活けました。
今回は1階玄関の杜若(燕子花)を。
燕子花だけ適当に盛花です。
器は 鎬(しのぎ)花器
酸化志野 灰立乳白釉
2023年10月 恵那市文化祭入選
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こどもの日に向けて生花店で花菖蒲が流通する4月末~5月5日のものは開花調整を施されたもので、その頃には自然には咲いていません。
自然本来の花菖蒲(ハナショウブ)や杜若(カキツバタ)は、5月下旬から6月下旬ごろまでが見頃となっています。
「いずれあやめかかきつばた」という慣用句、これは甲乙つけがたい二人の美女を表現するものですが、其の出典(初出)先が見つけられません。しかし「いずれかあやめ」については、『太平記』巻21と『源平盛衰記』巻16で、
御所に毎夜のように現れ惑わせる鵺(ぬえ)を退治した源三位頼政に対して、鳥羽院は菖蒲御前とほか2人の美女に同じ着物を着せて、頼政に「この中から本物の菖蒲御前を選んでみよ」と命じられた時に困った頼政は、和歌を読みます。
五月雨に
沼の石垣
水こえて
何かあやめ
引きぞわづらふ
(五月雨で沼の水が石垣を越えて溢れていますので(わたしの胸の思いが溢れていますので)どれがあやめなのか引き抜くのをためらって病んでしまいます)」
「あやめ」と「かきつばた」はとてもよく似ていて二者の区別ないしは二者択一が難しい、「いずれ菖蒲」の形では複数から一つを選ぶのが難しいという意味合いが強くなります。
嬉しい悩みですね、
五月雨とは5月の雨ですが、旧の暦ですから、実際は6月。梅雨の雨のことで、
五月雨を 集めて早し 最上川
芭蕉の句にあるように 川や池に一年で一番水がたくさんあり、日本の豊富な水が実感できる時期ですね。
沖縄が梅雨に入りましたから、あと2週間もするとこの地方も梅雨入りかもしれません。
雨降れば
稲がどんどん大きくなりますね、
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何れ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)
さあどの花が そうでしょうか
杜若 燕子花(カキツバタ)
尾形光琳による金屏風の「燕子花図」がとても有名ですね。優美な花姿と、美しく広い葉が古くからから愛され、いけばなでも伝統花材として各流派で重宝されてきました。
菖蒲・文目(アヤメ)
アヤメという名前は、花びらの根元の網目模様を「綾織り(あやおり)」の模様にたとえて名付けられたと言います。
「アヤメ属」と言うように名称の知名度は高いですが、杜若(カキツバタ)や花菖蒲(ハナショウブ)と比べると、伝統的にいけばなで使われることが少ないため、花材としての流通は少ない花です。
「菖蒲(ショウブ)」という漢字を当てて、「アヤメ」と読ませることからも、かつてから日本人が菖蒲(アヤメ)と花菖蒲(ハナショウブ)の判別に困ってきた歴史がわかりますね。
その中でも一番特定しやすいのが菖蒲(アヤメ)です。見た目としては、花の根元の網目模様が特徴的な点で杜若(カキツバタ)や花菖蒲(ハナショウブ)と判別可能です。湿地ではなく山や草原に花を咲かせる点でも違いは一目瞭然で、菖蒲園などで水辺に植えられているものが菖蒲(アヤメ)であることはありません。
同じく水辺に生えている花菖蒲(ハナショウブ)と杜若(カキツバタ)は本当に見分けが難しいとは思いますが、開花した花で判別できるなら、花びらの根元が黄色い線なら花菖蒲(ハナショウブ)、白い線なら杜若(カキツバタ)です。花が咲いていない時には、葉のスジや太さで見分けることもできます。
(青山花茂HPより参照)
写真の 上:花菖蒲(ハナショウブ)、中央:杜若(カキツバタ)、下:菖蒲(アヤメ)




